「東郷平八郎」発売!

「歴史街道」4月号は本日6日発売予定です。
総力特集は予告しています通り「東郷平八郎」。
東郷といえば、日露開戦直前に海軍大臣山本権兵衛に
連合艦隊司令長官に抜擢され、その理由を明治天皇に
「運がいい」と説明されたエピソードは有名です。
この伝説の出所は不明ですが、東郷があらゆる海戦で
司令塔の中に入らず、常に艦橋に立ちながらも、
ついにかすり傷一つおわなかったのは、
不思議な強運ぶりを示しています。
しかし、もちろん、東郷は「運がいい」だけの男では
ありませんでした。
東郷は数えで25歳から32歳までイギリスにおり、
近代海軍についての知識を学びました。
明治の司令官クラスで、これほど長期にわたって
海外に留学していた人を、東郷以外に知りません。
(日露戦争時の軍令部次長、伊集院五郎も7年、
イギリスにいっていましたね)
東郷はイギリスで希望していた海軍士官学校に入れず、
やむなく商船学校のウースターというところに入ります。
学校といっても校舎があるわけではなく、そこはテームズ湖畔に
係留された一隻の「練習船」にすぎませんでした。
そこで東郷は27歳から2年間、十歳年齢の低いイギリス少年たちと、
甲板洗いから始まって航海術、砲術などをあらためて一から学ばな
ければいけなかったのです。
現代人とは覚悟の座り方が違うとはいえ、東郷が帝国海軍をつくる
ために味わわなければいけなかった日本人としての苦難を思うと、
悲痛な気持ちがいたします。
「東郷平八郎」、興味をもっていただければ、幸いです。(殿)






