永遠なれ、日本
発売日
2003年03月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57924-5

永遠なれ、日本

著者 中曽根康弘
石原慎太郎
主な著作 中曽根・『政治と人生』(講談社)/石原・『「NO」と言える日本』(光文社)
税込価格 586円(本体価格533円)
内容 解決の糸口さえ見えぬ不況、弱腰の外交……。この国の未来を希望あるものにするために、いま指導者の気概と国民の情熱を問う憂国の書。



 ゲーテの晩年の10年間をともに過ごした、ドイツ人の詩人で著述家のエッカーマン。本書はその著作『ゲーテとの対話』になぞらえて、石原氏自らが企画した、中曽根氏との対論集である。

 言うまでもなく、中曽根氏は元首相で現役の衆議院議員、石原氏は「東京から日本を変える」と訴える都知事である。この、こよなく日本を愛する政治家二人が本書で語り合っている内容は、安全保障と国防、アジアにおいて日本はどのような立場を採るべきかなど、日本という国のあり方についてである。

 ところが、本書はそうした、いわゆる政治的テーマの対論に止まっていない。お互いの人格を形成した青春時代の回顧、人間観や生死観、宗教や宇宙についての考え方ほど熱く語り合っているといってもよい。本書を通読すると、こうした確固たるバックボーンがあるからこそ、二人は数ある政治家の中、ブレのない政治家として存在していることがわかる。読み応え十分の対論集である。