学問のすすめ
発売日
2004年05月28日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-63643-6

学問のすすめ
自分の道を自分で切りひらくために

著者 福沢諭吉著
岬龍一郎
主な著作 武士道』(PHP研究所)
税込価格 1,210円(本体価格1,100円)
内容 困難な時代こそ自分の力で道を開け。近代化の中で武士道を和魂として昇華し学問の大切さを説いた福沢の代表的名著を読みやすく新訳。



 百冊の人生書より一冊の『学問のすすめ』。

 明治維新以来の、日本人の価値観の大転換期をむかえているともいえる現代において、われわれは、いかなる精神・考え方を拠り所として生きていくべきか。

 福沢がいた明治という時代は、怒涛のごとく押し寄せた文明開化の波に翻弄される封建的日本人の体質を、一日もはやく「近代文明人」に生まれ変わらせる必要があった。よって福沢は、明治になり武士階級がなくなったとき、その価値観(つまり、サムライの精神をといた「武士道」)を、中流階級の知的階層にもとめるために、この『学問のすすめ』を書いたのである。「武士道」が上に立つものに訴えようとしたものを、市民が平等となった近代社会で、国民全員がもつべき価値観として平明に書いた本だったといえるのである。

 福沢が本書でいう「独立自尊」の精神こそが、現実社会のなかで、「サムライ」の精神をもちながら生き抜くための精神といえるのではないだろうか。