酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)
発売日
2005年07月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66411-8

現代活学講話選集5
酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)
「人間至宝の生き方」への箴言集

著者 安岡正篤著 《東洋学者》
主な著作 十八史略 上・下』、『孟子』(PHP研究所)
税込価格 628円(本体価格571円)
内容 先哲たちの名言・嘉句を集めた「酔古堂剣掃」。「幻の名著」を通して安岡師が示唆を与える、自然と共に自由に闊達に生きる喜びとは。



 本書の書名中の「酔古堂」とは、中国・明時代末の教養人・陸紹珩の雅号で、世の中の名利など眼中になく、悠々たる生き方を追い求めた人物のこと。「剣掃(けんすい)」とは、彼が愛読した『史記』や『漢書』をはじめとする、五十種以上に及ぶ古典から選び出した名言・嘉言を、剣(心)で世間の邪気を掃(は)らい味わう、という意味である。この『酔古堂剣掃』を愛読し、その名言・嘉言をどう味わうかを、陽明学者の泰斗・安岡正篤師が「講話」というかたちで解説したものが、本書である。

 内容は、「足るを知る虚無観」「好煩悩と百忍百耐」「生活・自然・風流」「山居・幽居の楽しみ」など、人格よりも経済力を、過程よりも結果を重視しがちな現代人に、自然と共生して生きる喜びを味わえと訴える、警鐘の書ともいえる内容である。

 本書は「安岡正篤 現代活学選集」(全七巻)の五巻目。今、結果のみを重視し、急ぎすぎる日本人に心の滋養となる一冊である。