聖書を読み解く
発売日
2007年07月23日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-69392-7

聖書を読み解く
物語の源流をたどって

著者 山形孝夫著 《宮城学院女子大学名誉教授》
主な著作 『聖書物語』(岩波書店)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 神話と伝承につつまれた人間歴史の壮大なドラマである聖書。その物語に隠された意味や古代オリエントの様々な謎を解き明かす。



 聖書物語は、生涯をかけて寄留地をさまよい、「乳と蜜との流れる耕地」をさがし続けた、砂漠に生きる人間の悲しみとのぞみの結晶である。旧約聖書は雄大なイスラエル民族の起源を語る一大叙事詩であり、新約聖書の福音書物語は、ナザレびとイエスの生と死の物語である。

 では、こうした悲しみとのぞみが、いかなる仕方で聖書物語として結晶されたのか。物語を生み出し、物語を担った語り手の動機とは何だったのか。

 本書では、宗教人類学の第一人者が古代オリエントの神話と<祭り>を手がかりに、「聖書物語の謎」に迫る。

 「アダムはなぜ楽園から追放されたのか?」「神はなぜアベルの子羊を選んだのか?」「マグダラのマリアはなぜ娼婦へと落とされたのか?」「ナザレびとイエスはなぜ救い主キリストとなったのか?」。聖書を神学的、護教主義的立場からではなく、宗教人類学の視座から読み解く。