[新訳]孟子
発売日
2012年11月27日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-80224-4

[新訳]孟子
「孔子の正統な後継者」が唱えた理想的なリーダーの心得

著者 守屋洋著 《中国文学者》
主な著作 [新訳]菜根譚』、『[新訳]大学・中庸』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 性善説に代表される孟子。その天から等しく与えられた人間の本性を全面的に開花させるための実践倫理の教えをわかりやすく説く。



 孟子は、「孔子・孟子」あるいは「孔孟の教え」などと呼ばれているように、孔子の教えの正統な後継者と見られている。その孟子の言説をまとめたのが、本書の『孟子』七篇であり、理想的なリーダー像を提示したものである。孟子といえば、何といっても性善説が有名だ。だが誤解されやすいのが、人間の善を手放しで肯定しているわけではないこと。諸々の欲望にかき消されないよう、絶えざる修養を重ね、徳に磨きをかけることが大切だというのだ。だから政治家や組織のリーダーほど、「人の上に立つ者は、まず自分を磨け!」と主張する。ところで『孟子』は、日本でも朱子学が江戸幕府公認の学問になると、『大学』『中庸』『論語』とともに、「四書」として儒教を学ぶうえで、最も重要な原典と見なされるようになった。あの吉田松陰なども、『孟子』をひもとき、自らのあり方・政治のあり方を説いたのだそうだ。時代の閉塞感を打開する勇気が湧いてくる、必読の一冊。