知の最先端
発売日
2013年10月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-81520-6

知の最先端

著者 大野和基 インタビュー・編/シーナ・アイエンガー/フランシス・フクヤマ/ダロン・アセモグル/クリス・アンダーソン/リチャード・フロリダ/クレイトン・クリステンセン/カズオ・イシグロ 著
主な著作 <フクヤマ・主な著作>『歴史の終わり』(三笠書房)
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 最先端を走る俊英たちは、何を考えているのか。経営学、都市社会学、安全保障、そしてITの未来等について、7人の世界的知性が語る。



 「叡智との対話から思考のセンスを学べ!」楠木建(一橋大学大学院教授)

 グローバリゼーションが進み、ますます複雑化する現代を生き抜くためには、情報を選別し、整理し、そして新たに組み立てる能力が必要とされる。そうした「知の体系」を手に入れるには、世界の最先端を走る人びとの「知」に触れることがもっとも効果的だ。世の中はいまどこに向かっているのか、日本が、そして個人が今後とるべき道とはどのようなものか……。現代知性の最高峰ともいえる7人の言葉から、これからの世界を見据える新たな視点を得ることができるだろう。

 第1章 その「選択」があなたの人生を変える シーナ・アイエンガー

 優柔不断、集団主義、決断が苦手……そうみなされがちな日本人にとっての「選択」の意味とその具体的なプロセスを、コロンビア大学ビジネス・スクールの人気教授が明かす。

 第2章 共産中国の正統性が失われる日 フランシス・フクヤマ

 国際政治においても、経済活動においても、隣国・中国の台頭は日本に大きなインパクトを与えている。彼の国の先にあるのは繁栄か、それとも旧ソ連のような結末か。『歴史の終わり』をものした国際政治学者が、世界の新たなダイナミズムを語る。

 第3章 国家の繁栄は「政治制度」がもたらす ダロン・アセモグル

 「なぜ衰退する国家と繁栄する国家が存在するのか」。この大命題に真正面から取り組み、『国家はなぜ繁栄するのか』という大著で話題を呼んだアセモグル氏が見通す、日本という国家がさらに輝くための条件。

 第4章 製造業の常識を破壊する「メイカーズ革命」 クリス・アンダーソン

 「ロングテール」「フリー」など、時代を象徴するキーワードを提示してきたアンダーソン氏が、次のイノベーションの場として注目したのは、「製造業」だった。これまでの常識を一変させる、モノづくりの新潮流とは。

 第5章 オリンピックで倍増する東京の魅力 リチャード・フロリダ

 これからの時代に求められる「クリエイティブ」の条件とは何か。それを具現化した都市とはどのようなかたちになるのか。気鋭の都市社会学者が語る、グローバル時代に東京が生き残るための提言。

 第6章 日本は「イノベーションのジレンマ」の最先進国だ クレイトン・クリステンセン

 アップルやサムスンの勢いに押され、昔日の勢いを失ったかのようにみえる日本企業。その輝きを取り戻すためにとるべき方策を、「イノベーションのジレンマ」の提唱で名高いクリステンセン氏が解き明かす。

 第7章 愛はクローン人間の悲しみを救えるか カズオ・イシグロ

 小説はその虚構性を飛び越えて、現実世界への強烈な示唆となる。運命の不可避性や、村上春樹氏について、稀代の作家が語り尽くした。