赤と青のガウン
発売日
2015年01月16日
判 型
B6判上製
ISBN
978-4-569-82350-8

赤と青のガウン
オックスフォード留学記

著者 彬子女王著 《寬仁親王殿下第一皇女》
税込価格 2,530円(本体価格2,300円)
内容 女性皇族として初めて海外で博士号を取得した女王殿下の涙と笑いの留学報告。父宮様・寬仁親王の薨去に際して寄せられた奉悼文も収録。



 ドアを閉めた瞬間に涙がこぼれた。思えば、あれが留学生活最初で最後の「帰りたい」と思った瞬間だった。

 本書は2004年から5年間、英国のオックスフォード大学に留学し、女性皇族として初めて海外で博士号を取得して帰国された彬子女王殿下の留学記。女王殿下は2012年に薨去された「ヒゲの殿下」寬仁親王の第一女子、大正天皇曾孫。

 初めて側衛(そくえい)なしで街を歩いたときの感想、大学のオリエンテーリングで飛び交う英語がまったく聴き取れず部屋に逃げ帰った話、指導教授になってくれたコレッジ学長先生の猛烈なしごきに耐える毎日、そして親しくなった学友たちとの心温まる交流や、調査旅行で列車を乗り間違えた話などなど、「涙と笑い」の学究生活を正直につづられた珠玉の25編。

 最後は、これが私の留学生活を温かく見守ってくださったすべての方たちへの、私の心からの「最終報告書」である、と締めくくられる。