消えるコトバ・消えないコトバ
発売日
2016年06月30日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-83109-1

消えるコトバ・消えないコトバ

著者 外山滋比古著 《お茶の水女子大学名誉教授》
主な著作 『思考の整理学』(ちくま文庫)
税込価格 1,018円(本体価格925円)
内容 自分中心主義の人が増え、社会に冷静な秩序が失われていると感じる著者が、客観思考のできるアウトサイダーになることを示唆する。



 「おとぎ話」や「古典作品」は、なぜ時代を超えて読まれ続けるのか? コトバについての考察の中で、著者は考え続けてきた。本書は、その答えを、19篇のエッセイに託して読者に伝える、会心の書下ろしである。この本の重要なキーワードは、「アウトサイダー思考」である。要は、客観的に考えるということなのであるが、現代のコトバが置かれている環境は、「昔よりかなり主観的になっている」「インサイダー思考有利で成り立っている」と考えている著者は、「だからこそ、アウトサイダー思考ができる能力・感覚が大事になる」と述べる。さまざまな、親近感あるエピソードを枕にしながら、アウトサイダー思考とインサイダー思考の違いを比較し、読む人を、「知識の世界」から「理知の世界」という新たなステージに引き上げてくれる、刺激的な一冊である。