誰が天照大神を女神に変えたのか
発売日
2016年12月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-83247-0

誰が天照大神を女神に変えたのか

著者 武光誠著 《明治学院大学教授》
主な著作 「地形」で読み解く世界史の謎(PHP文庫)』(PHP研究所)
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 もともと男神だった天照大御神は、いつ、なぜ、女神となったのか。伊勢神宮成立の経緯とは? 古代史最大の謎を第一人者が解き明かす。



 日本の天皇家では古来一貫して男系による王位、皇位の継承がなされてきた。だが、天皇家の先祖・天照大神はなぜか女神となっている。また、天照大神は神道の最高神でもあるが、女神を最高神とすることは世界的にみて極めて稀(まれ)なことだ。

 もともとは「天照(あまてる)」などと呼ばれる男性の太陽神の信仰があったのだが、六世紀半ばに巫女の神「大日女(おおひるめ)」が合祀されて女神となったという。古代史を専門とする歴史家である著者によると、天照大神を女神に変えたことで、天皇家の権威が確立したと考えられる。それはなぜか? そして、誰が天照大神を女神に変えたのか?

 さらに七世紀以降、天照大神の信仰に伊勢の太陽神の信仰も加わったのだが、古来伊勢には別のご神体があったという。現在の伊勢神宮は、どのようにして成立したのだろうか?

 縄文時代は母系社会であったこととの関わりにも触れながら、天皇家にまつわる最大の謎を解く。

 (目次より)序 天照大神が女性であることは、日本史最大の謎/第一章 複雑な性格をもつ天照大神/第二章 なぜ縄文人は女神を信仰したのか/第三章 祖霊信仰と婿入り習俗/第四章 男性の太陽神/第五章 天照大神はいかにして女神となったか/第六章 天岩戸神話はどのようにして生まれたか/終章 伊勢神宮はいかにして誕生したか