一九四五 占守(しゅむしゅ)島の真実
発売日
2017年07月14日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-83634-8

一九四五 占守(しゅむしゅ)島の真実
少年戦車兵が見た最後の戦場

著者 相原秀起著 《北海道新聞函館支社報道部長》
主な著作 『知られざる日露国境を歩く』(東洋書店)
税込価格 968円(本体価格880円)
内容 終戦後の8月17日、ソ連軍が千島列島最北端の占守島に侵攻する。だが日本軍は必死の反撃を試みて……。綿密な取材で描く迫真の記録。



 終戦後、千島列島に侵攻したソ連軍を撃破! 日本を救った男たちの激闘。

 終戦後の昭和20年8月17日深夜。ソ連は千島、北海道の占領をめざし、千島列島北東端の占守島への侵攻を開始する。この暴挙に対し、日本軍は敢然と反撃。結果、戦車部隊を率いた池田末男連隊長はじめ約300名の戦死者を出すものの、ソ連軍には約3000名の損害を与え、侵攻を足止めした。

 もし、この戦いがなければ、北海道はソ連に占領され、日本の戦後は大きく変わっていたかもしれない。だが奮闘した男たちは、シベリアに送られ、さらに苦闘を重ねることになる……。

 本書では、占守島で戦い、生き残った人びとの詳細な記憶の積み重ねによって、息づまる戦場の実相、日本軍最後の勝利の詳細、そして深くて重いシベリア抑留の日々が克明に描き出される――。

 〈ソ連軍の小銃弾が戦車の装甲を削り、火花とともに細かな鉄粉が飛び散った。それが小窓から飛び込んで硝煙の煙と入り混じって目に入り、痛くて、小田は何度も目をしばたたかせた。小田は「戦争とはこんなに息苦しいものなのか」と思った。(本書第二章より)〉

 貴重な証言から浮かび上がる、知られざる真実。

 【目次】より
●第1章 最前線 
●第2章 終戦三日後の激戦 
●第3章 停戦 
●第4章 抑留 
●第5章 戦後 
●第6章 時が止まった島