20世紀とは何だったのか
発売日
2004年05月17日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-63546-0

現代文明論(下)
20世紀とは何だったのか
「西欧近代」の帰結

著者 佐伯啓思著 《京都大学大学院教授》
主な著作 人間は進歩してきたのか』、『「市民」とは誰か』(PHP研究所)
税込価格 814円(本体価格740円)
内容 確かな価値を失った人間は、どこへ向かおうとしたのか。格段の進歩を遂げたはずの20世紀、その本質にある影に迫る現代文明論(下)。



 第一次大戦を境に幕を開けた「現代」。西欧の凋落を背に、自由・民主主義のアメリカ、社会主義のソ連、そしてファシズムが「世界」を動かす。20世紀の挑戦、それは新しい価値と希望の創出だった。

 しかし、私たちの不安は消え去らない。ニヒリズムから逃れる術はないのだ。それに気づいたとき、勝ち残ったアメリカ文明の欺瞞が見えてくる。

 ニーチェ、ハイデガーの鋭い指摘を踏まえ、大衆化される現代社会の本質と危険性を暴き出す。独自の歴史観と広角な視点で時代の見取り図を提示する、佐伯啓思の「現代文明論」講義・完結編。

 *現代文明論(上)『人間は進歩してきたのか』(PHP新書274)

 [内容紹介](第1章)近代から現代へ (第2章)価値転換を迫られるヨーロッパ (第3章)ニヒリズムと「存在の不安」 (第4章)なぜファシズムが生まれたのか (第5章)「大衆社会」とは何か (第6章)経済を変えた大衆社会 (第7章)アメリカ文明の終着点