血涙(上)
発売日
2006年12月06日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-65813-1

血涙(上)
新楊家将(ようかしょう)

著者 北方謙三著 《作家》
主な著作 『三国志』(角川春樹事務所)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 宋建国の英雄・楊業の死で幕を閉じた『楊家将』。そして今、息子達に再起の秋が訪れる。楊家軍再興。敵国・遼との新たなる闘いが始まる。



 宋建国の英雄・楊業の死から二年。二代皇帝・趙光義が治める宋国と北の遼国は、燕雲十六州の帰属をめぐって対立。一触即発の状態が続いていた。業を煮やした帝は、楊業の息子たちに楊家軍再興を命ずる。父を見殺しにされた怒りを胸に秘め、楊家の誇りをかけて立つ六郎・七郎兄弟。楊家の長となった六郎は、父が魂を込めて研いだ「吹毛剣」を佩いて戦場に向かう。

 強権の女王・蕭太后率いる遼国にも、天稟の才を持つ男が現われる。石幻果と名乗るこの男は蕭太后の娘婿で、「吸葉剣」という名剣を佩いていた。石幻果が父とも慕うのが、「白き狼」と呼ばれる遼軍一の猛将・耶律休哥。耶律休哥こそ、武人のなかの武人、楊業を斃した男だった。

 戦場で見えた六郎と石幻果。刃を交えた瞬間、天を呪いたくなるような悲劇が始まる。軍閥・楊一族の闘いを描き、第38回吉川英治文学賞に輝いた『楊家将』の続編でありながら新展開。中国の原典にはないオリジナルの物語。