オッペンハイマー 上
発売日
2007年07月18日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-69292-0

オッペンハイマー 上
「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇

著者 カイ・バード 著 《(バード)歴史研究家、(シャーウィン)タフツ大学教授》
マーティン・シャーウィン著
河邉俊彦訳
税込価格 2,200円(本体価格2,000円)
内容 2006年ピュリッツァー賞受賞作品。「アメリカの火の神」と称された物理学者オッペンハイマーの栄光と挫折を綴る評伝の前編。



 2006年ピュリッツァー賞受賞作品。「原爆の父」と呼ばれた一人の天才物理学者J.ロバート・オッペンハイマーの生涯を丹念に描くことで、人類にとって国家とは、科学とは、平和とは何かを問いかける全米で絶賛された話題作の邦訳。

 裕福な家庭に生まれたオッペンハイマーがその才能を開花させていく過程を綴る。彼は学問に打ち込む一方で、心身のバランスを崩し、なかば躁鬱の状態に陥る。ドイツのゲッチンゲン大学に招聘されたころから、症状も改善し、理論物理学者としての前途が大きく開けてくる。やがて、原爆プロジェクトの委員長に任命され、開発にあたるようになる。研究にあたっては、彼自身の中に忸怩たる思いもあったようだ。1945年7月16日早朝、実験が成功した彼は「われわれ全員がこの瞬間“ちくしょう”になってしまった」と呟き研究所をあとにする。