情報文明の日本モデル
発売日
2001年10月15日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-61849-4

情報文明の日本モデル
TRONが拓く次世代IT戦略

著者 坂村 健著 《東京大学大学院教授》
主な著作 『痛快! コンピュータ学』(集英社インターナショナル)
税込価格 726円(本体価格660円)
内容 携帯電話など世界で一番多く使われている組込型OSトロンの開発者が、アメリカ追随思考を脱却した、日本独自の技術と文化の発信を提唱。



 IT革命礼賛から一転して、IT産業が世界的不況の元凶とまで言われるようになった今。しかし、そのような表層的な現象に関係なく、「情報文明」という新しい文明は確実に、人類のあり方をドラスティックに変革しつつある。

 著者・坂村健氏は、1980年代後半に、「生活のどこにでも入り込める」「オープン仕様で誰でも無償利用できる」「どんな人も使えて役に立つ」「世界中の多様な文字・言語に対応できる」ことをコンセプトに掲げたオペレーション・システム、TRONを開発。TRONはその後多方面に進化を遂げ、いまやTRONは、携帯電話・デジタルビデオ機器など、世界中で最も多く使われる組込型OSとなった。

 本書で著者は自らのこれまでの歩みを振り返り、今こそ、日本はこれまでのアメリカ追随志向を脱却し、「モバイル」と「文化の多様性」を核にした独自のモデルを世界に向けて発信すべきであると主張。次世代IT社会の指針たる一冊。