坂の町・江戸東京を歩く
発売日
2007年09月14日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-69178-7

坂の町・江戸東京を歩く

著者 大石学著 《東京学芸大学教授》
主な著作 地名で読む江戸の町』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 神楽坂、九段坂、芋洗坂、仙台坂など、江戸東京は坂の町であった。史料・文献を丹念に調べながら、坂にまつわる歴史や事件を紹介する。



 東京の町を歩くと、意外にも坂が多いことに気づく。赤坂、神楽坂、道玄坂などの名所をはじめ、鉄砲坂、紀尾井坂、昌平坂など江戸情緒を感じさせる坂名を随所に見かける。さらに、芋洗坂、魚籃坂(ぎょらんざか)、伊皿子坂(いさらござか)、妻恋坂、霊南坂など個性的な坂名の由来も気になるだろう。本書では、江戸東京の坂をめぐり歩き、史料を丹念に調べ、地域の歴史的エピソードを綴る。江戸の坂は、武士が生活する「山の手」と、町人が生活する「下町」を結ぶルート、すなわち、武家屋敷への物質の輸送路であった。だからこそ、坂名は人々の暮らしと密接に関わっていたのだ。武士に由来する坂名には、御薬園坂、紀尾井坂、三宅坂などがある。町人に由来する坂名には、団子坂、紺屋坂、浄瑠璃坂……。事件や怪奇伝説にまつわる坂には、暗闇坂、幽霊坂、追剥坂など、それぞれのエピソードを知れば、首都東京の新たな横顔が見えてくる。町歩きに最適の歴史ガイド。