反「道徳」教育論
発売日
2007年06月15日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-69210-4

反「道徳」教育論
「キレイゴト」が子供と教師をダメにする!

著者 山口意友著 《純真短期大学教授》
主な著作 『正義を疑え!』(ちくま新書)
税込価格 792円(本体価格720円)
内容 抽象的なキレイゴトを並べ、情に訴えるだけの道徳教育はいらない。いじめやボランティア等を題材に「己の美学」を鍛える重要性を説く。



 電車の中で化粧する女。外見ばかり気にする男。批判的な眼差しを向ける大人に対し若者達は言う。「何が悪いの? 別に人に迷惑かけてないじゃん!」。この殺し文句に対する反論を、現在の道徳教育は持ち得ない。「価値の多様性を認めましょう」といった、美辞麗句を並べたてるばかりだ。そうではなく、子供達には「法律のレベル」「道徳のレベル」を超える第三の規範である、「己の美学」を持つことを教えるべきなのだ。

 本書はほんとうに身につく道徳教育論を展開し、キレイゴト教育からの脱却を強く訴える。

 さらに「立ち会い出産からは女性の美学が失われている」「夫婦別姓の5つの肯定意見に反論する」「死刑廃止論には決定的な矛盾が存在する」「夫婦別姓推進者は子供の苦悩を理解しているのか」など、現代の倫理学上の諸問題にも一石を投じる意欲作である。