「懐かしの昭和」を食べ歩く
発売日
2008年03月14日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-69777-2

カラー版
「懐かしの昭和」を食べ歩く

著者 森まゆみ著 《作家》
主な著作 明治・大正を食べ歩く』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 カレー、焼鳥、トンカツなど、日本人がこよなく愛する味を黙々と作り、暖簾を守る店主たち。昭和の香り漂う老舗の味満載のカラー新書。



 ミルクホールから転身した洋食屋、名物おかみが始めたお好み焼屋、サラリーマンと花柳界が育てた焼鳥屋、日印友好の架け橋となったカレー屋……。それぞれの店に息づく「昭和」という時代――。戦災を乗り越え、高度経済成長に浮かれることなく、バブル崩壊後も淡々と商売を続けたこれらの店を支えたのは、変わらぬ味を慈しむ客たちである。

 本書は、浅草・銀座・神田・日本橋などに佇む、昭和の香り漂う老舗を訪ねる味の旅。カレー・焼鳥・トンカツなど、日本人が愛してやまない味を守り続けた主人の話と、戦後生まれの著者の思い出が交錯したとき、「たそがれゆく昭和」が鮮やかに浮かび上がる。

 前作『明治・大正を食べ歩く』同様、歴史と食文化を愛する人々の「聖地」とも言える店を紹介したガイドだが、飲食店を通じてひもとく昭和史にもなっているので、映画「ALWAYS三丁目の夕日」で「昭和」に興味を抱いた人にもぜひ読んでいただきたい1冊である。