国家の存亡
発売日
2011年04月20日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-79696-3

国家の存亡
「平成の開国」が日本を亡ぼす

著者 関岡英之著 《著述家》
主な著作 『中国を拒否できない日本』(ちくま新書)
税込価格 792円(本体価格720円)
内容 国論を二分するTPP参加問題。農業、医療、金融など多岐にわたる要望を日本は受け入れるべきなのか。米中の国家戦略を読み解く。



 国論を二分するほどのTPP(環太平洋経済連携協定)参加問題。「日本はバスに乗り遅れるな」とマスコミは喧伝し、経済界もメリットは大きいと旗を振る。しかし、日本の市場は、本当に閉ざされているのだろうか。

 こうした議論もないまま進められるTPP推進論。農業問題だけがクローズアップされているが、医療、投資、労働、金融など、国のかたちを変えるほどの大問題なのだ。果たして、国民は24の幅広い分野で検討されていることを知っているだろうか。

 事実上、TPPは日米間取引であり、推進の裏には、米国の国家戦略が垣間見える。さらに、その先には中国の陰も見え隠れする。たとえば、日本の民有林(7割、国有林3割)を外国人バイヤーが買うことを手放しで受け入れていいのか。水の確保や安全保障上、重大な問題を孕んでいることが指摘されている。

 国の存亡にかかわることだけに、国民はそのことを十分知る必要がある。