歴史の謎は透視技術「ミュオグラフィ」で解ける
発売日
2016年01月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-82978-4

歴史の謎は透視技術「ミュオグラフィ」で解ける
歴史学を変える科学的アプローチ

著者 田中宏幸≪東大地震研究所教授≫/大城道則≪駒澤大学教授≫著
主な著作 <大城・主な著作>『ツタンカーメン』(中公新書)
税込価格 902円(本体価格820円)
内容 ピラミッドを透視するミュオグラフィ、人工衛星を用いて山形大学が「ナスカの地上絵」を次々に発見……。歴史研究の新時代が始まった。



 現在最もポピュラーな透視技術はX線レントゲン写真であるが、物体があまり大きくなりすぎるとX線では透過できなくなる。しかし素粒子ミュオンを使えば、ピラミッドや火山も透視できるようになる。ミュオグラフィが世界的に本格始動したのは2006年、本書の著者のひとり田中教授が行なった実験で、火山内部の最初の透視画像が得られてからである。

 本書では、この最先端科学技術のしくみ、ピラミッドの透視など歴史研究との関わりについて解説するほか、人工衛星によって「ナスカの地上絵」が次々に発見されている事例、沈没船を発見する水中考古学、リチャード3世の遺骨のDNA鑑定なども取り上げ、最新の科学技術によって歴史学がどう変わるかについてわかりやすく解説。文理融合の魅力に満ちた一冊である。