「強すぎる自民党」の病理
発売日
2016年08月10日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-83069-8

「強すぎる自民党」の病理
老人支配と日本型ポピュリズム

著者 池田信夫著 《アゴラ研究所所長》
主な著作 戦後リベラルの終焉』(PHP研究所)
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 なぜ自民党は強いのか。それを歴史的に分析したとき、驚くべき「民主主義の欠陥」がみえてくる。ポピュリズムの恐るべき末路を問う書。



 なぜ、安倍内閣も野党もダメなのか? 「老人翼賛政治」がもたらす歴史的悲劇。

 2016年7月の参議院選挙では、自民・公明の与党が過半数を大きく上回り、「改憲勢力」で3分の2を超える戦後初めての状況になった。しかし、「アベノミクス」の下、成長率はゼロに近づき、政府債務は1100兆円を超えた。しかも高齢化はさらに急速に進み、このままでは2030年代には医療・介護などの赤字を含めて、社会保障会計は大幅な債務超過になりかねない。

 にもかかわらず、安倍内閣はポピュリズム政治を繰り広げ、野党は「民共共闘」などという失策を重ねるばかり。さらに、選挙で高齢者の票を取りこぼすわけにはいかないので、与野党とも社会保障制度改革には及び腰。かくて、何もできぬまま国家破綻の危機が間近に迫りつつある。

 どうして、こんな政治になってしまっているのか。戦後政治史を追って、日本の「無責任の体制」の根源を衝き、政治システムの欠陥を明らかにする意欲作。

 目次より
●プロローグ:世界に広がるポピュリズム
●第1章:老人の老人による老人のための政治
●第2章:六〇年安保で失われた政策論争
●第3章:社会党という無責任政党
●第4章:田中角栄の生んだバラマキ福祉
●第5章:小沢一郎がつくって壊した日本の政治
●第6章:小泉政権「官邸主導」の革命
●第7章:民主党政権の「政治主導」はなぜ失敗したか
●第8章:「安倍一強」はいつまで続くのか
●第9章:成長経済から成熟経済へ
●エピローグ:もし小泉進次郎が首相になったら