頁数/仕様
176ペ-ジ / 縦:19cm 横:13cm
初版
2011年3月
在庫
在庫あり

大切な人をなくすということ

大切な人をなくすと、人の心はどうなるか。遺族の心のケアにあたっている著者が、実話を元にお話しします。誰もがいつかは迎える「その時」に、真剣に向き合った本です。
著者(肩書) 高木慶子《上智大学グリーフケア研究所所長》
税込価格 1,296円 (本体価格:1,200円)
対象 一般
頁数/仕様 176ペ-ジ / 縦:19cm 横:13cm
初版 2011年3月

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人生にはたくさんの思い出がつまっています。
幸せだった時のこと。嬉しかったあの日の出来事。そして息さえできないと思うほどに辛かったこと。そうです、私たちひとりひとりには、その人でないと想像もつかない喜怒哀楽の一瞬一瞬があります。ですから、私たちは共に支え合い励まし合うことができるのではないでしょうか。「私のこのよろこびと苦しみ、あなたにもあるね……」と。
私はこの二十数年の間、ターミナル期におられます病気の方々の心と魂のケア、つまり「スピリチュアルケア」に協力させていただいております。そして、一方ではご家族などの大切な人を亡くされました遺族の方々のグリーフケア、つまり悲嘆の状態にある方々の近くで寄り添わせていただいております。
その経験から、多くの方々と共にたくさんの涙を流しました。そして今、思うのです。私たちすべての人々は、この世に生きている問、「おくり人」、つまり家族や親戚、友人を看取り、そして最後に、「おくられ人」として送っていただく時が必ず来ることを。
その「おくり人」である間、愛する家族や親しい友人を送った後の苦しみ、辛さは、それを経験したことのない人には想像さえできないことでしょう。
しかし、私たちは人生の中で少なからず大切なものを喪失した体験をもっているでしょう。このような経験と想像力を生かし、人生の中で最も辛いと言われている、大切な人をなくすという「悲嘆」について、ご一緒に考えてみたいと思います。
それは、いま、愛する家族や友人と共にいることの幸せに気づき、その喜びに感謝するためでもあると思うからです。  (「はじめに」より)

【第1章】誰もがいつかは迎える「その時」
・誰もがいつかは愛する人を失う時を迎えます
・かつての日本には心を癒すやりとりがありました
・家族を失うということは、自分の半分が消えるようなもの
・父の死後、ロンドンで出会った「癒しびと」たち

【第2章】旅立とうとする人たちの思い
・死を迎えようとしている方に、人生を肯定していただきたい
・「死ぬ前に直接会って、赦してもらいたい」
・安らかな旅立ちは、遺族の悲しみも和らげます
・死んだら「無」になるとは思わないで
・じいじは用事があって遠い街へ

【第3章】愛する人を失った時、私たちは
・泣いたり怒ったりすることは正常な反応です
・うつという「大義名分」を手に入れようとしないで
・自分を責めすぎないで
・突然愛する人をなくして噴き出す激しい怒り
・相手の心と言葉をまるごと受け入れる
・お説教や忠告はしない
・遺された家族は、みんなが辛い
・「死に追いやったのは自分だ」と誰もが思ってしまう

【第4章】新しい自分との出会いのために
・「僕は天国で待っているから」と旅立ったパパ
・泣きたい時は泣く、怒りたい時は怒る
・大切なのは、心ある第三者の存在です
・「いつまでも忘れない」と伝えましょう
・悲しみにつける「時間薬」
・喪失体験をバネにして、新しい自分になりましょう

【第5章】私はなぜ、人々の心に寄り添うのか
・「あなたのことを大事にしている」という思いをもちながら
・死が近づいてくると、心と体はバラバラになる
・死の恐怖は、体験者でないとわからない

【第6章】生きているからこそ、死に支度
・死を覚悟していても、衝撃は訪れるもの
・死から目をそらさないで
・心の死に支度は、遺された家族をも癒します
・死と向き合うことで、子どもの心は守られた

【第7章】心のなかにある「宝物」は何ですか?
・メメント・モリ、死を想いなさい
・よりよく生きようと思った時「宝物」が見つかる
・「出会い・折れ合い・仕合わせ」それが私のモットー
・人生を四季にたとえてみると見えてくるものがある
・よりよく生きて、人生を肯定しながら旅立とう