頁数/仕様
192ページ / 縦:18.8cm 横:12.8cm
初版
2015年9月
在庫
在庫僅少

子どもを「叱りすぎたあと」にお母さんがやるべきこと

きつく叱った後、自分を責めてしまうことはありませんか? きちんと叱って、そのあと適切なフォローをする。そんなお母さんの接し方で、子どもは変わっていくのです。
著者(肩書) 榎本博明《MP人間科学研究所代表》
主な著作 『子どもへの「怒り」を上手にコントロールできる本』(PHP研究所)
税込価格 1,296円 (本体価格:1,200円)
対象 幼児~小学校低学年の保護者
頁数/仕様 192ページ / 縦:18.8cm 横:12.8cm
初版 2015年9月

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子どもを叱るのが苦手。子どもをどう叱ったらよいかわからない。そんな思いはありませんか。じつは、子どもの叱り方がわからないと悩んでいるお母さんはとても多いのです。
なかなか思い通りにならない子どもにイライラして、ついきつい言い方をしてしまい、ちょっと言い過ぎたかなと自己嫌悪。そんなこともよくあるのではないでしょうか。
実際、子どもの叱り方がわからないというお母さんや、叱るというより怒りまくっている自分に嫌気がさし、子育てに自信がないなどというお母さんから、どのように叱ったらよいのか相談を受けることがよくあります。
家事や子育てに追われる毎日の中で、お母さんは多くのストレスを溜め込み、気持ちの余裕をなくしています。そんなときに、いくら注意しても言うことを聞かない子どもにイライラするのは仕方のないこと。それで、つい感情的になって言い過ぎてしまう。
そこに、「叱り方を間違えると、子どもは心に傷を受けてしまう」「叱ると自信のない子になってしまう」「叱らない子育てが大切」などといったメッセージがメディアを通して流れてくるため、多くのお母さんたちは叱る自信をなくしています。
そのように不安を煽っておいて、「子どもの気持ちを傷つけないものの言い方」「子どもに自信をつけさせるコーチングの子育て」などといった謳い文句で本やセミナーを売り込む商法が大流行です。
そんなメッセージに惑わされる必要はありません。子育てというのは、もっと自然なものです。子どもに対する愛情があれば、そう間違えることはありません。こう言えば子どもは傷つかないはず。こういう言い方をすれば子どもはやる気になるはず。そんなふうにロボットを操縦するような扱いをするお母さんを子どもは信頼するようになるでしょうか。
ここで、ちょっと考えてみてください。叱り方がまずいと子どもは傷つくとか、叱るよりほめて育てることが大事とか言われるようになってから、子どもたちはたくましくなったでしょうか。むしろ、逆ですね。ちょっとしたことですぐに傷つく子がとても多くなってきました。
本文でも紹介していますが、学校で先生から厳しく注意されるとひどく落ち込み、学校に行けなくなる子も出てきています。就職してからも、上司や先輩から注意されると、自分を全否定されたかのように落ち込んで、仕事が手につかなくなったり、会社に行けなくなったりする若者も出てきています。落ち込むかわりに、注意をしてきた上司や先輩に逆ギレして、職場に居づらくなってしまう若者もいます。
このように、叱られ慣れていない子は、学校生活にもうまく適応できず、やがて大きくなって就職してからも、社会になかなか馴染めません。叱るというのは、社会に適応していける人間にしていくために必要不可欠なことなのです。
「子どもを傷つけないものの言い方」などということも、あまり意識しないことです。コーチングのスキルを身につけて、子どもを傷つけない子育てをしようなどという専門家もいますが、私はそれには反対です。
これも、ちょっと考えればわかることですが、もしお母さんがコーチングのスキルを使って、傷つけないようなものの言い方ばかりしていたら、どんな子になっていくでしょうか。
まず、友だちとうまく遊べない子になる可能性があります。子どもというのは言いたい放題に何でも言います。ときにきついことや残酷なことも言うでしょう。そのたびに傷つき、「もう嫌だ」とお母さんにばかりすがりつく子になってしまう。そんなことも実際に起こっています。
学校でもそうですが、社会に出ればいろんな人がいます。相手が傷つかないようにと気遣ってくれる人ばかりではありません。自分勝手な人もいれば、無神経な人もいます。きつい言い方をする人もいます。そんな人たちともうまくかかわっていかなければなりません。
最近では、先生から厳しいことを言われて傷ついた、上司や先輩からきついことを言われて傷ついたといって訴える人たちもいますが、そんなことでは自分の世界も可能性もどんどん狭めてしまいます。
そこで大切なのは、子どもが傷つかないように過保護にすることではなく、多少のことでは傷つかないような強い心を育てることではないでしょうか。
その意味では、お母さんがときにきついことを言い過ぎてしまっても、別に気にすることはありません。お母さんだってふつうの人間です。感情的になりすぎることだってあります。いっぱいいっぱいになってしまうこともあります。そこで思わず子どもを傷つけるような言い方をしてしまったからといって、取り返しのつかないようなことは何もありません。むしろ、たまには叱られすぎて、傷つくようなことがあった方が、世の中の理不尽さにも耐えていける心の強さが養われていきます。
ただし、そのためには日頃から親子の間で気持ちが通じ合っていることが大切です。それさえできていれば、多少不適切な叱り方をしてもまったく問題ありません。では、どうしたらそのような親子の絆をつくっていけるのでしょうか。
以下にさまざまなヒントを示していきますので、ふだんの子どもとのかかわりを振り返りながら、自分なりのスタンスをつくっていってください。  (「はじめに」より)

【PART1】叱られることで子どもは育つ
・子育てはスキルではなく、気持ちが通じているか
・子どもを叱れないお母さん
・叱ることで子どもが傷つくのでは、などと考えない
・「叱られてよかった」とあとから気づく
・叱られることに耐えられる心を育てる

【PART2】あなたはどんな叱り方をしていますか?
《チェックテスト》あなたは子どもに厳しい? 甘い?

・叱りすぎたあとに後悔をしてしまう
・あなたはどんな叱り方をしていますか?
(ケース1)何度言ってもきかないので怒鳴るように叱ってしまう
(ケース2)反抗的な態度に、つい感情的に叱ってしまう
(ケース3)駄々をこねるので、つい大声で叱ってしまう
(ケース4)人格を否定するような言葉で叱ってしまう
(ケース5)しつこい子どもにイライラして、頭ごなしに叱ってしまう
(ケース6)反抗的な態度に、つい怒鳴るように叱ってしまう
(ケース7)叱るとすぐに泣き出す子にイライラして怒鳴ってしまう
(ケース8)すぐに言い訳をするから、イライラして怒ってしまう
(ケース9)自分の日常のイライラで、つい叱ってしまう
(ケース10)自分自身への苛立ちを子どもにぶつけて叱ってしまう
(ケース11)いつも叱りまくりの自分が嫌になる

《ちょっと一息》ストレス度チェックリスト

【PART3】キツーく叱ったあとのフォロー術
・父性で叱ったあとは、母性でバランスを取る
・暴れる子を叱ったあと、言葉で気持ちの整理をさせる
・叱った理由がわかるような言葉がけをする
・子どもの言い分にしっかり耳を傾ける
・落ち込んでいるなと感じたら、気分転換の声かけ
・行動を変えれば、きっと良いことがあると伝える
・言い過ぎたと思ったら、散歩や買い物に誘う
・叱ったあとは、自尊心の回復を手伝ってあげる
・叱ったあとに、謝ったり、機嫌を取ったりしない
・子どもの気持ちにアピールする
・きつく当たってしまったときの上手なフォロー

■きつく当たってしまったときの場面別フォローの仕方
・買い物中に抱っこをせがまれ、ついきつく当たってしまった
・料理中にきょうだいゲンカが始まり、ついきつく当たってしまった
・掃除中に邪魔ばかりされて、ついきつく当たってしまった
・姑の前で悪さばかりするので、ついきつく当たってしまった

【PART4】子どもの自己肯定感を育てよう
・自己肯定感はほめれば育つのか
・期待すれば、それに応えたくなるもの
・短所より長所に目を向けさせる
・ネガティブな言葉よりポジティブな言葉で注意する
・立ちはだかる壁があるからこそ、頑張れる子に育つ
・短所を長所に変えるお母さんの言葉がけとセルフトーク

《子どものタイプ別》
(ケース1)引っ込み思案な子
(ケース2)頑固でわがままな子
(ケース3)飽きっぽい子
(ケース4)乱暴な子
(ケース5)すぐに泣く子

【PART5】日頃の親子のコミュニケーションが大切
・叱るテクニックより、日々の思いが大切
・日頃から本気で向き合っていると厳しさも効果的
・親子の信頼関係があれば大丈夫