こころ相談室

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気持ちの翻訳
 最近思ったことを言葉にできません。もともと苦手だったのですが、以前よりひどくなっています。今も何か苦しい感じが身体にあるのに、それを言葉にしようとすると、何か違ったものになっています。それを完全に解決できる方法などないのかもしれませんが、「思っていること」と、「実際言葉にしたこと・行動」が完全に相反することもあります。

 例えば気まずくなっている旧友(好きだった女性)と話がしたいのに顔をあわせてもあいさつすらできません。自分に何かつまらないこだわりがあってそれが私の行動を妨げるのです。そして、私は嫌なことをはっきりと嫌だと言えません。人と話す時自分自身のことよりも相手の顔をうかがい、自分の体裁を守ろうとしてます。自分にとってプラスにならないと判断した人間関係もなかなか断ち切ることができません。もっと日常で言えば「本を読みたい」と思っても読まない、早くようと思っても寝ない。どうすれば
自分の心の気持ちを性格に言葉に翻訳することができるでしょうか?どうすれば自分のしたいことと実際の行動を一致させることができるのでしょうか?

 最近このことを考えすぎるせいか、自分の思考力、記憶力が一年前よりかなり落ちている気がします。
自己啓発セミナーなどに行ったりしたほうがいいのでしょうか?そして当面どうすればいいのでしょうか?
(19歳、男性、学生)

回 答
 あなたがもし大学生ならば、大学のカウンセラーに相談するのがいいと思うのですが、とにかくこれはどこかでカウンセリングを受けるのがいいだろうと思います。

 あなたの年代では、同じようなことで悩んでいる方がたくさんいます。そういう中でもあなたは自分の苦しみを的確に表現しているほうだと思いますよ。でもちょっと漢字が多いかな。言葉には、書き言葉と話し言葉があって、あなたは書き言葉で自分を表現してしまうほうかもしれません。

 そういうところはあなたが「つまらないこだわり」と気づいていることと関係しているとは思います。「つまらない」かどうかはともかく、こだわりには良性のものと悪性のものがあるのではないかと思います。それは表裏一体で、どちらにも入れ替わるものです。

 あなたの場合にはちょっと完全癖がありそうですよね。完全癖のある人は、物事を正確にこなすなどの長所がたくさんありますが、悪くすると、完全でないとすべてダメだと考えがちになります。それは大変に苦しいものです。そのあたりをもう少し柔らかくできるといいかなと思います。そこで、文面にあらわれているあなたの考え方を現実的に修正してみましょう。まずは、これを参考にしてください。

(1) あなたばかりでなく、たいていの人は、
   したいことと実際の行動を一致させることはできない 
(2) あなたばかりでなく、たいていの人は、
   気まずくなっている人とはスムースに交流できない
(3) あなたばかりでなく、たいていの人は、
   自分の体裁を守ろうとする
(4) あなたばかりでなく、たいていの人は、
   自分にとってプラスにならない人間関係を(簡単に)断ち切ることはできない
(5) あなたばかりでなく、たいていの人は、
   自分の気持ちを正確に翻訳できない

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