こころ相談室

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自分よりも才能のある人に対して不公平だと感じます
ネットでこの様なサイトを見つけたので、失礼かとは思いましたがご相談のメールをさせていただきました。

私は、自分の事が嫌いです。いつ頃からか知れませんが、歳をとるたびにその思いは大きくなります。原因はわかっているのです(わかっていると思いこんでいるだけかもしれません)それは、自分の「欲求」によるものだと自分では思っています。人は誰しもが「アレが欲しい」「あのようになりたい」などの「欲」を持っています。私の場合はそれが人よりも格段に強いのです。自分よりもお金を持っている人を見ると羨ましいと言う気持ちが憎しみに変わります。自分の容姿もすぐに他人と比べては劣っている事に腹が立ちます。

自分よりも才能のある人に対して不公平だと感じます。よく自分を好きになる方法の中で「他人は他人。自分は自分」と言う言葉を見ますが、あれがどうしても理解が出来ないのです。人は社会の中で人の中で生きていかなければなりません。その中で他人と自分を切り離して生きて行く事がどうして出来るのでしょうか?

人に視覚がある限り、より良いものを求めようとします。それは、物も人も同じで見た目、外見は人からは離しては生きて行けません。才能も確かに努力をすれば磨きがかかるでしょうが、自分が必死に努力をして手に入れたものを他人が「天性の才能」などと言うものでいとも簡単に手に入れた事を知れば、何も感じずにはいられません。

こんな事は誰しもが考える事で、大勢の人は難なくそれを「そんなもんだ」と流してしまうのが普通です。しかし、私はこんな事にどうしても引っかかって抜け出せずにいるのです。人とは違う事が「個性」ではなく「不公平」に見えてしかたがないのです。そのくせ人よりは秀でたい、認められ評価されたいと心が思うのです。下を見れば自分より下の人間はいくらでもいる事も知っています。上を見れば限がない事も知っています。

(21歳・男性・学生)

回 答
 あなたはとてもまっとうな人だと思いますね。多くの人は、こういうことを意識しても「こういうことを考えてはいけないんだ」と、フタをしているのかもしれません。「自分は自分、他人は他人」とは、口で言うのは簡単ですが、そんな境地に達するのはほんとうに大変なことです。誰だって、他の人と自分をいつも比べて生きているのです。

 ただし、自分と比較する人というのをある程度選ばなければ苦労することになります。私も、自分と「天才」と称される人と比べると落ち込むばかりです。一方で、「下を見たらきりがない」とあなたも言っているように、それをやっても自分の自信にはなりません。 ですから、自分にほど近い人と自分を比べる、つまり自分と同じ程度の凡人と比べるようにしています。

 あなたはそういう、自分に近い基準となるような人が身近にいないのではないでしょうかね。自分と同じくらいの経済状態の人、容姿の人、才能の人、類は友を呼ぶというわけで、そういう人の中にいると今の気分は違ってくると思いますよ。

 それから、人と違っていることをあなたは「不公平」だと言っていますが(正確には「不平等」かな)、それはまったく正しい! 世の中は最初から不平等にできているのです。平等と公平は違います。世の中(一部の国を除いて)は平等ではないが、公平なところもあるということですね。だから、みんなに一応チャンスはあるでしょ。

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