井上香織先生。はじめまして。

　私は、今まで相手が私の事を好きという事を知ると、その人の事を観察して好きになる事が多く、自分から人を好きになる事があまりありませんでした。

　だけど、好きになっても、その相手の人が他の女と二股をしてたりという事で、すぐに裏切られてしまいました。

　だから本当の恋なんて知らないし、人は信用できないと思っていました。

　私は今中学生で学校に通っています。

　そして席替えなどで男の人と隣になる事もあるんです。

　そんな中、私はまだそんなに性格もよく知らない人と隣になりました。

　その人も、私の事はよく知らないと思うんですけど、私に優しくしてくれたり、笑わせてくれたりして、毎日が楽しかったのです。

　そして、徐々に私はその人の事を気にするようになりました。

　けれど、クラス替えがそのあとにすぐあったので、私はその人と離れてしまいました。

　でも、私は楽しかった日々が今でも忘れられません。

　そして時々、その人がいるクラスに遊びに行ったりもしますが、その人を見るとドキドキします。

　その人も、私のクラスによく遊びに来たりしてるんですけど、私は好きなのにその人の事を避けてしまうんです。

　その人も私が避けることを気付いてて、「何で避けんの?」と聞いてくるのですが、私はそれにも答えることができず、また避けてしまいます。

　気をつけようとしているのですが、体が自分の気持ちと反対の行動をしてしまうんです。

　どうしたら避けないようにできるか、教えてもらえないでしょうか……？

　お願いします。

（14・女性・中学生）

　十四歳ということは、中学二年生なのですよね。

　せっかく心ときめく人と出逢うことができたのに、その人と向き合うことができないなんて……。

　おそらく、以前、おつきあいをしていた男の子のひどい裏切りが一種のトラウマとなり、無意識のうちに体が反応してしまうのだと思います。

　どうしたら、彼を避けないようにできるかとのご相談ですが。

　夜、ベッドに入って眠る前に、気になる彼と楽しい時間を過ごしているシーンをシュミレーションしてみることをお勧めします。

　そんなことで解決できるの？　と、あなたは首をかしげているかもしれませんが。

　起こり得ることは、いつか実際に起こるという「マーフィーの法則」……のアレンジ版で、こうあってほしいという願望や、自分のなりたい姿を眠りにつく前、強く心に思い描き続ければ、それがいずれ現実のこととなるという一種の自己暗示のようなものです。

　朝、彼に「おはよう」と声をかけられたら、あなたも笑顔で「おはよう」と言葉を返す。そしてかつて隣の席だった頃のように、何気ない会話で笑いあうーーベッドに入ったら、そんなシーンを思い浮かべてみましょう。

　脳と体をリラックスさせるために、ラベンダーなど好きな香りをお部屋に漂わせておくのもいいと思います。

　ただし、これは誰でも夢が叶う「魔法の法則」というわけではないので、すぐに効果はないかもしれません。

　でも、妙に構えたりせず、自然な感じで彼と過ごしている自分の姿を繰り返し思い描くことによって、彼に対する拒絶反応のようなものが徐々に弱まってゆくような気がします。

　ぜひ、試してみてください。

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