人名事典

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安藤仁介

(あんどう・にすけ)
 一九三五年京都府生れ。京都大学法学部卒。同大学院法学研究科博士課程修了。神戸大学教授を経て現職。国連規約人権委員会委員も務める。

 六一年以来、国連規約人権委員会で少数者の権利保護に携わってきた。『国際問題』(95年6月号)では、日本国籍を喪失した戦争被害者の救済が「もっとも重要な問題」として、「日本政府が一方的な国籍変更という事実を根拠に、日本人と同じ境遇におかれた人たちを同様に扱わなかった」と批判。他方、昭和史を振り返って、昭和十六年の日本の真珠湾奇襲は「正当な戦闘行為と認められる」とも指摘して(『宝石』96年1月号)、党派性をはなれた学究的良心を感じさせる。

 著書『セミナー国際法』(共編、東信堂、92年)、『国際シンポジウム 東京裁判を問う』(講談社、89年)、『国際機構条約・資料集』(東信堂、86年)。

(データ作成:1997年)