人名事典

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手嶋龍一

(てしま・りゅういち)
 一九四九年北海道生れ。慶應義塾大学経済学部卒。NHK入局、ワシントン特派員、ハーバード大学国際問題研究所フェローを経て、NHK政治部記者。

 FSX(次期支援戦闘機)導入や湾岸戦争をめぐる日米同盟の軋轢を綿密な取材によって再構成し、日本外交のあり方を問いただす。短文を読ませる力量もあわせもち、『Voice』連載の「時代の先を読む・国際情勢」(96年3月号)では、英外交官の「安全保障同盟とはつまるところ内なる力の対決なのです。われわれが同盟国に与えるものをもっていなければ相手から何ひとつ得るものなどありはしない」との言葉を紹介して、「冷戦時代の惰性でアメリカに気安く注文をつけているうちに同盟はあっという間に空洞化してしまう」と警告する。

 著書『一九九一年日本の敗北』(新潮社、93年)、『ニッポンFSXを撃て-日米冷戦への導火線・新ゼロ戦計画』(新潮社、91年)。

(データ作成:1997年)