人名事典

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大嶽秀夫

(おおたけ・ひでお)
 一九四三年岐阜県生れ。京都大学法学部卒。東京大学大学院博士課程修了。専修大学助教授、東北大学助教授、教授などを経て京都大学教授。

 専攻は現代日本政治の現状分析。リベラリズムなどの解析を行い、ひとつの方向性を打ち出した。リベラルとは「社会生活における自由主義」であり、「日本の文化の主流に正面きって挑戦する」ことと定義する(『社会新報』94年5月24日)。同調的で集団主義の特質をもつ日本の文化が、「小さな政府」や自由競争の原理と結びついて激しい競争をもたらしていると批判。それに対抗できる軸として、社民とリベラルの再結集を呼びかけるが、社民党にビジョン創出能力がないことを嘆いている点は、いまさらの感が否めない。

 著書『再軍備とナショナリズム』(中央公論社、88年)、『アデナウアーと吉田茂』(同、86年)、『日本の防衛と国内政治』(三一書房、83年)。

(データ作成:1997年)