人名事典

>> 検索トップへ

宮台真司

(みやだい・しんじ)
 一九五九年宮城県生れ。東京大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。

 社会システム理論をバックボーンに、八○年代後半からフィールドワークを開始。「世間」のまなざしが届かない「何かが失われた場所」である「郊外」において発生した“テレクラ”現象を八七年から九三年にかけて全国規模で調査し、少女売春を促す社会システムを提示してみせ、脚光を浴びた。インターネットの“倫理規制”問題をめぐっては、n×nメディアの誕生が暴露してしまった市民的「信頼」と共同体的「現実」の二重構造に蓋をすることの無効性を指摘。「自己責任原則で回るメカニズム」をつくりだし、子供たちに「現実」を乗りこなす「自己決定能力」を習得させる以外に道はない、と語る。ポスト・モダンの弱々しさを乗り越える社会学者。

 著書に『終わりなき日常を生きろ』(筑摩書房、95年)、『制服少女たちの選択』(講談社、94年)など。

(データ作成:1997年)