人名事典

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江崎玲於奈

(えさき・れおな)
 一九二五年大阪府生れ。東京大学理学部卒。東京通信工業(現ソニー)、米国IBM研究所を経て、筑波大学学長に。ノーベル物理学賞受賞。

 五七年に東京通信工業研究部で、トンネル効果の実例と考えられる現象を発見、これがのちにエサキダイオードと呼ばれる優れた半導体素子の発明に結実。ノーベル賞受賞の有力な理由となる。受賞後の氏は「人間中心の科学」の追求、そして教育者として創造的な人材をつくりだしていこうとしている。『日本を語る』(毎日新聞社、77年)で広中平祐氏と対談、物質文明をハードウェア、芸術・文学などをソフトウェアと分類。将来の人類の前進はソフトウェアの分野であるべきで、日本からこの分野で世界をリードする人が出てほしいと述べる。

 著書に『トンネルへの長い旅路』(講談社、74年)など。

(データ作成:1997年)