人名事典

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石 弘之

(いし・ひろゆき)
 一九四○年東京都生れ。東京大学教養学部卒。朝日新聞編集委員を経て、現在、東京大学大学院教授。

 国連環境計画上級顧問を務めた経験があり、環境問題に詳しい。ジャーナリズムの立場から食料、資源、人口、森林破壊、砂漠化など地球規模の環境破壊の危機を訴えつづける。「温暖化現象もオゾン層の破壊も目に見えないし、科学的解明も十分ではない。しかし、手遅れになれば取り返しのつかないこともはっきりしている」と述べたうえで、ジャーナリストはわずかな異変をいちはやく報道、環境予算にも鋭い監視の目を光らせるしかないという。また湾岸戦争による一連の破壊に対してはデータを発掘しながら鋭い警告を発した。環境意識の高まりが待たれるなか、氏の活躍がますます期待される。

 著書に『地球破壊 七つの現場から』(朝日新聞社、90年)、『酸性雨』(岩波書店、92年)など。

(データ作成:1997年)