人名事典

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篠田節子

(しのだ・せつこ)
 1955年、東京都生まれ。東京学芸大学卒業。八王子市役所勤務を経て、1990年、カイコをモチーフにしたパニックホラー『絹の変容』で第3回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。1997年には『ゴサインタン─神の座─』(双葉社)で山本周五郎賞、『女たちのジハード』(集英社)で第117回直木賞を連続受賞。主著に『神鳥』『聖域』『カノン』『夏の災厄』『死神』『弥勒』『ハルモニア』など。単なるエンターテイメントでもなく、抽象的な純文学でもない、なおかつ一つのジャンルに収まりきらない作風に大きな特色がある。

 ジャンルをまたいだ、スケールの大きな物語性。大胆でありながら繊細、骨太と形容される文体。緻密な取材・構成。テーマの大胆さ。そのどれもが群を抜いており、注目を集めている。筆からあふれ出る力のようなものを感じることのできる作家の一人である。

(データ作成:1998年)