人名事典

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鈴木敏文

(すずき・としふみ)
 一九三二年長野県生れ。中央大学経済学部卒。東京出版販売を経て、イトーヨーカ堂入社、専務、副社長を経て社長。セブン‐イレブン・ジャパン会長も務める。

 創業者の伊藤雅俊前社長の懐刀として、役員の猛反対を乗り越えてセブン‐イレブン・ジャパンを創設。コンビニエンス時代を切り開いた。伊藤前社長の退任事件で、グループは求心力を失う危機に直面した。それを乗り切ったのは、「失敗したらリーダーの責任」とするサラリーマン社長らしからぬ鈴木氏の辣腕であった。よく口にする言葉は「売り切る力を養え」である。売れなければ返品すればよいという安易な商売を真っ向から否定する。売り切るには、消費者の求めるものを自分で仕入れるか開発しろという。じつは、POSシステム導入の基本思想がこれであった。いま、流通業界で最も注目される経営者である。

(データ作成:1997年)