人名事典

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鈴木淑夫

(すずき・よしお)
 一九三一年東京都生れ。東京大学経済学部卒。日本銀行に入り、内国調査課長、松本支店長、金融研究所長、理事を歴任。

 平成不況期には「生活基盤の充実と日本の比較優位を活用した国際貢献を進めてゆけば回復の展望は明るい」(『エコノミスト』92年9月1日号)と楽観的であったが、日本経済の潜在成長率を評価すればこそであろう。大蔵省分割論に熱心で「国民に選ばれていない官僚組織が、複数の政策を掌握して一体的に運営することは、民主主義の基本原則に反する」(『週刊東洋経済』96年6月8日号)と批判し、金融行政を分離独立させ、経済企画庁との合併を提案する。日銀出身者の実感からか。

 著書に『日本経済の将来像』(東洋経済新報社、94年)、『円デフレとドルインフレ』(東洋経済新報社、95年)などがある。

(データ作成:1997年)