人名事典

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阿部和重

(あべ・かずしげ)
 1968年、9月23日生まれ。山形県出身。高校中退後、90年、日本映画学校映像科映画演出コース卒業。演出助手などを経て、94年6月、『アメリカの夜』(講談社)が第37回群像新人賞を受賞。

 その後『ABC戦争』(講談社)、『公爵夫人邸の午後のパーティ』(講談社)などを刊行。97年、主人公オヌマの日記形式をとった『インディヴィジュアル・プロジェクション』(新潮社)が「渋谷はいま戦争状態みたいだ」というキャッチコピーと共に注目され、「渋谷系J文学」の一角として話題を呼ぶ。

 その他の著書に『無情の世界』(講談社)ほか。「形式」に、緻密と言って良いほど、細部に至るまでのこだわりを見せる。同時に批評的な内容・創作態度をもって、現代を描き出す現代の若手作家として注目を集めている。

(データ作成:1997年)