歴史街道
発売日
2015年8月6日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2015年9月号

今月号の読みどころ

「今こそ日の本の武士たる者の戦ぶりを、異国の兵に示す時。雌雄を決すべきと存ずる」。先鋒を務める立花宗茂の言葉に、諸将は頷きました。文禄2年(1593年)1月下旬、漢城(現在のソウル)でのことです。
平壌で日本軍を破り、勢いづいた明・朝鮮連合の大軍が迫る中、籠城や、釜山までの後退を選ばず、日本軍諸将は「迎撃」を決断しました。一度肚を決めれば、いずれも歴戦の漢たち。小早川隆景、同秀包、毛利元康、黒田長政、宇喜多秀家、そして石田三成、大谷吉継……。誰もが瞳の奥に闘志の炎を燃え上がらせました。彼らの心を一つにしたものは何であったのか、そして文禄の役のハイライト・碧蹄館の激闘とはどのようなものであったのかを、詳しく紹介します。

第二特集は「阿南惟幾の決断」です

公式サイト
今月号の目次
碧蹄館(へきていかん)の読み方
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.104
二階堂ふみ
7p
総力特集:碧蹄館の真実 奇跡の勝利を導いたもの
総論
城外で雌雄を決すべし! 戦国の漢たちはなぜ迎撃を決断したのか
童門冬二
14p
ビジュアル1
勇将、智将が集結! 碧蹄館に臨んだ男たち

20p
ビジュアル2
「包み討ちにせよッ!」敵大軍に突撃する日本軍精鋭

24p
出兵理由は? 破竹の進撃と戦局変化の要因とは? Q&A文禄の役
小和田哲男
26p
コラム1
日本軍各隊の面々とは

31p
ビジュアル3
碧蹄館は狭隘な回廊! 古地図に見る激闘の舞台

32p
「明は必ず攻めてくる」智将の読みを活かせなかった平壌のだまし討ち
橋場日月
34p
コラム2
サラブレッドの義兄弟

39p
派閥対立、王族の逃避、援軍の将らの保身…朝鮮と明、それぞれの事情
小和田泰経
40p
年表・文禄の役勃発から碧蹄館へ

45p
「開城の敵をおびき寄せよ!」歴戦の立花主従が三成の籠城策を覆す
高橋直樹
46p
コラム3
若き勇将を支えた老練な忠臣たち

51p
日本・朝鮮・明の史料比較から、両軍の兵力と戦いの実態を探る
桐野作人
52p
コラム4
武勇随一! 宇喜多家の若き家老

55p
「碧蹄館を目指せ!」文禄二年一月二十六日、決戦の時至る
秋月達郎

【前篇】「敵を足踏みさせてくれる」決戦前、宗茂の機略が明軍の出鼻を挫く

56p
【後篇】「見事なり、大釣り野伏!」小早川の采配、諸将の猛攻が敵を粉砕す

62p



阿南惟幾の決断 七十年前、「終戦」を導いたもの
鈴木内閣発足、ポツダム宣言、原爆投下…その時日本は
河合 敦
78p
命を賭して国を残した阿南の想いと覚悟を伝えたい
役所広司
82p
陸軍は聖断に従って行動す…終戦に導くための武人の決断
山之口洋
84p
阿南家の郷里・竹田市で偲ばれ続けて

92p



お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で
第18回 徳川家康 江戸入府
文・絵 堀口茉純
72p
レイテ沖海戦の内幕
最終回 連合艦隊の最期と歴史のイフ
吉田一彦
94p
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 立国篇
第28回
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
宮本雅史

114p
織田・豊臣・徳川に仕えた「へうげもの」
古田織部の意図せざる転身
河島順一郎
116p
鉄道事業、学校創立…人のために尽くした明治人の志
村野山人のあきらめない生き方
江宮隆之
120p
大阪人の心の拠り所「通天閣」を後世に伝えていくために

126p
歴史街道脇本陣

131p
歴史街道・ロマンへの扉
天理・石上神宮
林 宏樹
134p
文人がこよなく愛した味と店
第7回 船橋屋・くず餅 芥川龍之介
木内 昇
136p
四国百景
第8回 大洲 霧の小京都
写真・文 藤田 建
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。