ひと言のちがい
発売日
2003年05月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57956-6

ひと言のちがい
忘れていた“大切なもの”に再会する100の話

著者 金平敬之助著 《エッセイスト、イワキ総合研究所顧問》
主な著作 『ことばのご馳走』(東洋経済新報社)
税込価格 524円(本体価格476円)
内容 ひと言のやさしさで人は救われ、ひと言の温もりから明日への勇気が生まれる。仕事や人間関係をスムーズにするひと言のちがいとは……。



 「お客さんから言われて一番嬉しい言葉は?」ある時、異なる会社で働く三人のハイヤー乗務員に尋ねてみた。驚いたことに、彼らは揃って「気をつけて」だと答えた。そのひと言で、疲れも一瞬に吹き飛ぶというのだ。

 そう、ひと言の言葉は、人を勇気づけもするし、傷つけもする。いわば両刃の刃のようなものなのである。

 本書は、営業現場のリーダーを長年にわたり務めてきた著者が、仕事や人間関係をスムーズにするひと言のちがいとは何かを考察した100のコラム集である。

 冒頭の「気をつけて」のひと言。深夜、道路もすいている、乗客も乗せていない、ついスピードを出しがちになる……。そんな乗務員を気遣った思いやりが「気をつけて」の中に込められていたのだろう。だからこそ、乗務員の心にも響いたに違いない。

 これと同様、人に喜びと感動を与えてくれ、チャレンジ精神を掻き立ててくれるようなひと言を、リーダーなら部下にかけてあげたいものだ。