Dear,ディア

どうしても誰も私が彼を好きでいることを許してくれないの―

【本文より抜粋】 「だれにも言わないで」と彼女は囁いた。 僕は頷く。ぞくりと、首筋に鳥肌が立った。 どうしようもなく好きな人が、どうしようもなく好きなだれかの話をしようとしている。 聞きたいのに聞きたくなくて、聞きたくないのに聞きたい。 詩織さんはゆっくりと、やがて溢れたように話し始めた。 【あらすじ】 昔から人混みが苦手で、団体行動も駄目。誰に対しても無関心――。 一見冷徹にも見える浅井静が、唯一気になる人物。それが、遠野詩織だった。 同じ大学の先輩であり、古書店兼雑貨屋の『時計泥棒』でアルバイト仲間でもある詩織は、いつも物憂げな様子で儚い微笑みを浮かべ、何かあるたびに右指の薬指にはめた指輪に触れていた。ある夜、詩織に想いを伝えた静は、予期せず、その指輪にまつわる詩織の過去を知ることになる――。

2015年9月19日

19's Sound Factory,深沢仁

■あらすじ

昔から人混みが苦手で、団体行動も駄目。誰に対しても無関心――。
一見冷徹にも見える浅井静が、唯一気になる人物。それが、遠野詩織だった。
同じ大学の先輩であり、古書店兼雑貨屋の『時計泥棒』でアルバイト仲間でもある詩織は、いつも物憂げな様子で儚い微笑みを浮かべ、何かあるたびに右指の薬指にはめた指輪に触れていた。ある夜、詩織に想いを伝えた静は、予期せず、その指輪にまつわる詩織の過去を知ることになる――。