頁数/仕様
208ページ / 縦:18.8cm 横:12.9cm
初版
2014年4月
在庫
在庫なし

3歳からは、ほめて、認めて、ちょっと叱る

子どもが言葉を操る3歳からは、親子の会話が大切。「ほめる」「認める」「叱る」のポイントを楽しく紹介してます。親の言葉がけが、子どもの自信とやる気を引き出します!
著者(肩書) 若松亜紀《陽だまりサロンオーナー》
主な著作
編集等
税込価格 1,320円   (本体価格:1,200円)
対象 3~8歳までの子どもの保護者
頁数/仕様 208ページ / 縦:18.8cm 横:12.9cm
初版 2014年4月

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例えばお子さんが水をこぼしたとします。それも一度や二度ではありません。今日だけですでに三度目です。さあ、あなたは何と言いますか。
何人かのお母さんに尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「ほら、またやった!」
「だから端っこに置くなって言ったでしょ」
「もう水はなし!」
怖いですね、ホラーですね、おっかない顔がちらつきますね。
え、私ですか? こうです。
「なんで、こぼすの!」
これをあなたが心の中で言った、100倍の声で言います。いえ、怒鳴ります。
すると子どもはどうなるでしょう。はい、あたりです。泣きます。または言いわけします。「だって手がすべったんだも~ん」
そうしてそのあと「言いわけするな」「だって~」といった、お決まりの親子ゲンカが始まるのです。
ですがあるとき、見てしまいました。同じ場面でお子さんにこう言っている方を。
いわく、「どうする?」。するとそこから、こんなやりとりが始まりました。
《A子ちゃん》「えっとぉ……。かわかす」
《お母さん》「そう。あとは?」
《A子ちゃん》「すう」(そう来たか!)
《お母さん》「そう。あとは?」
《A子ちゃん》「……。ふく!」
そうしてその子はふきんを取ってきて、サッサカ拭いたのです。お母さんはそれを眺めて言いました。
「わあ、きれいになったね」と。
「もお~! 最後はいっつも、お母さんが拭くハメになるんだから」とぶつくさ文句を言う私とは、大違いです。
どちらも「子どもが水をこぼした」という事実は一緒です。なのに私を含めた一方はバトルになり、もう一方は穏やかに解決していきました。
この違いは何でしょう。
そうです、会話です。前者の私は怒りに任せ、一方的に言葉をぶつけただけ。かたや後者は言葉のキャッチボールをしながら、うまくいく道を探ったのです。
恐るべし、会話のチカラ!

また、こんなこともありました。
まだ小さかった息子のダイが、夫のビールを飲みたがったときのこと。私はあの手この手で説得を試みました。
《私》「にがいよ~!」
《私》「子どもが飲んだら、大きくなれないよ~」
《私》「お酒は20歳になってから」
それでもダイは、ほしいほしいとせがみます。
すると夫が言いました。しかも、ほめましたよ、この非常時に。
《夫》「おもしろいやつだなぁ。おまえも泡が好きか」
《ダイ》「うん」
《夫》「そうか。大きくなったら、一緒に飲もうな」
《ダイ》「うん! ぼく、おっきくなるっ」
《夫》「よし! 男の約束だ」
《ダイ》「やくそくだ!」
《夫》「じゃ、乾杯」
そうして父子は「カーン」、ビールと麦茶のグラスを合わせたのでした。
私はその様子を「ほへ~」と、あっけにとられて眺めていました。
言葉を重ねることで、互いに納得いく形で決着がつくんだ。
やりとりすることで、これほど平和に着地点が見つかるんだ。
そう思い知らされたからです。これまた、会話のチカラです。

ほめて上機嫌にさせるだけでなく、それが次なる意欲につながったら?
怒って終わりではなく、それが成長のきっかけになったら?
そんなことができたら、素敵だと思いませんか。
そんな方法があったら、試してみたいと思いませんか。
それを可能にするのが、どうやら「会話」のようです。
その会話を成立させる「言葉」を操れるのは、だいたい3歳からです。そうして言葉のためどきは、おおよそ10歳までが適齢期と言われます。
3歳からは会話力!
「ほめ」も「叱り」も「認め」も全部、「ただの発声」で終わらせてしまうのはもったいない! ここは一つ、子どもを伸ばすチャンスにしましょう。

ところで、こんなことを言う私は何者かと言いますと。元・幼稚園教諭、現・子育てサロンを運営する若松亜紀と申します。本書に登場する、ノンとダイの母でもあります。私の子育てはそこそこでも、ありがたいことにまわりにはたくさんの「先生」がいました。
教諭時代の園長や仲間、保護者の方々。ママ友だちや夫・両親・義父母に親戚。そしてサロンに来てくれるお母さんたちです。日々その方たちから学び、ノンとダイであれこれ試し、トライ&エラーを繰り返しています。実際に使っているものばかりですから、きっとあなたの子育てにも役立つこと請け合いです。

第1章では、「子どもを見る目」の基本の「き」をお伝えします。そうして第2章で「ほめる」、第3章で「認める」、第4章で「叱る」となります。
この本にあることを実践すると、こんなことが起こります。

・長所がぐんぐん伸びる
・人生が楽しくなる
・自己肯定感が上がる

お子さんだけでなく、やっているあなた自身も、です!
さあ、心の準備はできましたか?
ではキラキラの未来を目指して、ご一緒にページをめくってまいりましょう。  (「プロローグ」より)

【第1章】「いいとこフィルタ」でうまくいく!
・心は、そうそう変わらない?
・なぜ「ほめて、認めて、ちょっと叱る」なのか
・「いいとこフィルタ」でうまくいく!
・いいとこ探知機が動き出す!

【第2章】「ほめる」~やる気を引き出すために~
・「ほめる」はクスリ、すぎればリスク
・衝撃! 子どもをつぶすほめ方があるなんて
・決定版 これぞ伸ばすほめ方だ
(A)「できるまでは、ほめ」
(B)「ほめたら質問」

【第3章】「認める」~自己肯定感を高めるために~
・レッツ! お認めパラダイス!
・「認める」ってホントのところ、なんなの?
・しびれるほどの認め効果
・オープン ザ ボディ! オープン ザ フェイス!
・「言葉で認める」大ワザ・小ワザ
《小ワザ1》「お名前プラス」
《小ワザ2》「そのまま使える認めの言葉」
(A)「見てるよ」
(B)「できたね」
(C)「やってるね」
《大ワザ》「ちょっと高度な認めの言葉」
(A)「見たまんま」
(B)「前と比べる」
(C)「Do より Be」
・聞き方をこうすると、どうして5分で満足するのか?

【第4章】「叱る」~心の芯まで届けるために~
・「叱る」の真相にせまる!
・あなたはがんばり屋さん
・叱り効果を100倍! にする方法
・子どもは異邦人と思え!
・「伝わる」から「伝える」へ
・肯定言葉はひと財産
・「叱る」はギフト
・ついに出ました! 芯まで届く叱り方
(A)「すーっとしみ込む叱り方」
(B)「ピンチをチャンスにする叱り方」
(C)「秘技 自己肯定感が上がる! 叱り方」
・怒っていいの、いけないの?

【第5章】ほめて、認めて、ちょっと叱る
・ハッピーサイクルに乗っかろう!
・ほめて、認めると、なぜ叱りが激減するのか?
・家が沈んだら「ほめ・認め」強化週間
・続ける仕組みはコレだ!