頁数/仕様
208ページ / 縦:19cm 横:13cm
初版
1993年5月
在庫
在庫あり

ほめて上手に育てる法
お母さんのガミガミが子どもをダメにする

お母さんが優しくなれば、子どもはのびのび元気になります。母親講座の実例をもとに家庭教育のあり方をわかりやすく解説したロングセラーです。
著者(肩書) 山崎房一《新家庭教育協会創立者》
主な著作 『[マンガでわかる]お母さんのガミガミが子どもをダメにする』(PHP研究所)
編集等
税込価格 1,282円   (本体価格:1,165円)
対象 幼児~小学生の保護者
頁数/仕様 208ページ / 縦:19cm 横:13cm
初版 1993年5月

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岩本葉菜子さんは2児のお母さんです。
優しいお母さんを目指して母親講座に通っていますが、それでも、たまにイライラして怒ってしまいます。ある晩、ちょっと気になって2人の息子たちに教えてもらいました。
「お母さんが怒ると、どんな気持ちになるの?」
小学2年生の長男孝クンが教えてくれました。
「心がながーく伸びているのに、ピューンって縮まっちゃうの……。心がピカピカ光っていたのに、一瞬、消えちゃって、まっ暗になるの……」
また、保育園の年長の次男保クンが教えてくれました。
「フラフラになって、ガクーンってなって、泣いちゃって、お母さんをたたきたくなるんだ」

「お母さんが、毎日怒ってばかりいたら?」
「ボクたち、病気になっちゃうよ!」
お口を揃えて言いました。
「お母さんが謝ると、どんな気持ちになるの?」
長男クンは「お母さん、悲しそうだから、かわいそうと思う」
次男クンは「ニコッとなって、チュッして、顔が笑って、それでおしまい」
2人仲よく教えてくれました。

今では、孝クンも保クンも目が輝いています。どんなに忙しくても2人が話しかけてきたときは、お母さんは家事よりも孝クンと保クンの気持ちを優先して、ちっちゃな目に優しい目を合わせ、「そう、偉いわ」「そうだったの」と相づちをうって、熱心に聞いています。
以前のように「お母さんは忙しいから早く言いなさい」とせかせたり「あなたが言いたいことは、つまりこういうことでしょう」と先回りして言ったりしなくなったのです。
困ったときはいつでもお父さんとお母さんが助けてくれる、味方になってくれると信じています。それを支えに2人の子どもたちは自分の道を自分の足で、しかも、安心して歩いています。
孝クンはお母さんに言われなくても自分で宿題をやり、翌日の学校の準備もちゃんとしています。テストもほとんど95点以上で、サッカーに夢中です。自分はなんでもできると信じるようになりました。
お母さんを恐れ、顔色をうかがいながら頑張っていた、あのころの手のかからない子ではなく、自発的にやる子になったから安心なのです。
「あんなに苦しくて、いやだった子育てがこんなに楽しいこととは思いませんでした。孝も保もとても可愛くなりました」と、岩本葉菜子さんは目を細めて話されました。
この「子育てが楽しくなった」というひと言で、私のやっている母親講座が間違っていなかったという強い自信を、私は改めて得ることができました。
私の長年の経験から、子育てが楽しいと思うようになったお母さんに育てられると、どんな子でもみるみるうちに素晴らしい子に変わるから不思議です。
その楽しさを本書によって、きっと読者の皆さんに味わっていただけるものと信じています。  (「はじめに」より)

【第1章】ガミガミをやめれば子どもは変わる
1.「あなたはできる」の暗示が子どもの能力を大きく伸ばす
・母親のひと言で苦しみに変わる学習行為
《母親講座体験レポート》ガミガミをやめれば合格する
・長所を知らない子どもたち
・子どもはお母さんの言葉でつくられる
《母親講座体験レポート》詩・わたしはわたしであっていい
・自信を与えられると子どもは伸びる
・エジソンはなぜ発明王になれたのか
・短所は悪ではない
・欠点克服の鍵は長所の発見

2.子どもを強くする「お母さんは味方」という意識
・心を揺らす母親への不信感
《母親講座体験レポート》愛が確認できれば立ち直る
・子どもの個性を認めない最近のお母さん
・真の母性とは
・子どもは未熟な「おとなと同じ人間」

3.ほめれば伸びるパーソナリティ、ガミガミでつぶれる個性
・伸びる子どもは母親次第
・長所を告げられた子どもはみるみる変わる
・子どもの意志の尊重がパーソナリティを伸ばす
《母親講座体験レポート》お母さんの優しさで子どもは優しさを学ぶ

4.一人前扱いをしなければ子どもはおとなになれない
・「認めてもらいたい」という欲求に気づく
・一人前に扱うと子どもはみるみる変わる

5.子どもの夢を大切にすると育つ「やる気」
・母親の禁止、強制が成長を止める
《母親講座体験レポート》わがままはやる気や自立心の芽
・「夢」を持つことに意味がある
・子どもの夢を否定する親は有害

【第2章】お母さんのガミガミはどうすれば直るのか
1.自分自身への不満がガミガミの震源地だった
・あるがままの自分を認める
《母親講座体験レポート》お父さんもお母さんも天使じゃない
・お母さんを疲れさせている“欠点過敏症”
・心が自由になればガミガミは消える!?
《母親講座体験レポート》叱るよりも、分かってあげること
・愛は行動がなければ生まれない
《母親講座体験レポート》優しさは態度で伝わる
・「お母さん」を演じる
《母親講座体験レポート》ガミガミで疲れる子どもたち

2.わが子の能力をどうやって飛躍させるか
・許すと子どもは立ち直る
・集中力をうながすのは安心感
《母親講座体験レポート》心が安定すれば“おねしょ”も治る
・叱られてばかりではやる気は生まれない
《母親講座体験レポート》疑われると子どもは嘘つきになる
・大切な言葉のキャッチボール
《母親講座体験レポート》まずお母さんから勉強を

3.我慢しながら子どもを育てていますか?
・都合のよい子がほんとうの「よい子」?
・子どもがつくる「人生の青写真の下書き」を大切に

4.教育とは子どもの成長欲求に手を貸すこと
・ガミガミをやめる以外によい教育はない
・「お母さんが悪かったわ」のひと言でわが子は立ち直る
・子どもは両親に何を求めているのか
《母親講座体験レポート》お父さんとお母さんが仲よしだと子どもは伸びる
《母親講座体験レポート》詩・仲よくしてね
・親と子の同一化

【第3章】1カ月でみるみる変わる母親教室
■日々実行心得
・1週目の行動指針
・2週目の行動指針
・3週目の行動指針
・4週目の行動指針
・5週目の行動指針

子育てはイライラの連続……つい、子どもにガミガミ言ってしまいますよね。でも、ガミガミの正体がわかると、みるみる表情が変わってくるそうです。わたしも一児の母ですが、この本に助けられました!