頁数/仕様
128ページ / 縦:21.5cm 横:19cm
初版
2014年9月
在庫
在庫なし

0・1・2歳
赤ちゃんの心を育てる楽しい五感あそび
親子の絆を深め、心身の発達を促す230レッスン

誕生から36カ月までの赤ちゃんの心身の成長・発達に最も適切な「五感への刺激」を意識した遊びを紹介しています。自主性や社会性の芽を育てながら潜在能力を伸ばし、心を育む1冊です。
著者(肩書) 坂本洲子《ファミリーカウンセリングの母親研究所主宰》
主な著作 『家族カウンセリングの技法』(共訳、一光社)
編集等
税込価格 1,430円   (本体価格:1,300円)
対象 0~2歳児の保護者
頁数/仕様 128ページ / 縦:21.5cm 横:19cm
初版 2014年9月

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■ゆとりをもった楽しい遊びが赤ちゃんの心とからだを育てます

新たな生命の誕生には、感動のドラマがあります。しかし、子どもを取り巻く環境は、決して子どもの成長に好ましい傾向にあるとはいいがたいのが現状です。
急激な核家族化は地域共同体の関係を崩壊させ、隣に住んでいる人と顔も合わせないほど人間関係の希薄なコンクリート・ジャングルを生み出しました。お互いに教え合い、学び合い、助け合う関係が崩れてしまったいま、若いお母さん、とくにはじめて赤ちゃんを育てるお母さんのなかには、不安や心配がたえない毎日を送っている方も少なからずいらっしゃるようです。情報の氾濫による戸惑い・あせりもあるでしょう。
子どもの成長と発達にとって何よりも大切なのは、お母さん(養育者)の精神的安定です。とくに乳幼児期の成長段階は人格形成上とても重要な時期であり、養育者が子どもに与える影響は大です。このことは、昨今の子どもを取り巻く社会現象の中で、さまざまな形をとって現れてきています。子どもがすこやかに安心して成長し、家族や社会の一員として生活していけるように、まずお母さん自身が赤ちゃんと楽しく過ごされることを願ってやみません。
そして、この本は、そんな楽しい「場」として、赤ちゃんとの「五感の刺激あそび」をご紹介しました。「あそび」を通じて、子どもに必要な感覚機能、運動機能、言語機能などを刺激し、赤ちゃんのよりよい成長・発達を促すことをねらいとしています。
乳幼児の運動機能の発達には、一定の順序があります。つまり、からだの上のほうから下のほうへ(頭―首―肩―腰―足)、からだの中心から末端へ(肩―ひじ―手首―指)、全体的な運動から小さな筋肉運動へと発達していきます。
感覚機能の発達にもステップがあります。視覚は、生後1カ月で光を凝視、2~3カ月でカラーが判別できるようになります。4~5カ月で自分の手やお母さんの顔を見ます。聴覚は、4カ月で音の方向を判断できるようになります。味覚、嗅覚、触覚は、新生児期から敏感です。赤ちゃんの運動機能の発達と知性の発達は関係が深く、両者は並行して発達するといわれています。
また、これら五感の刺激だけではなく、乳幼児期に精神的な興味・関心を引き出すことも大切です。たとえば、新生児に光るものを見せると、顔を向けて関心を示します。ハイハイをする赤ちゃんの前に赤ちゃんの好きな玩具を置けば、手を伸ばして取ろうとします。お母さんが赤ちゃんと「あそぶ」ことで赤ちゃんの好奇心を刺激し「~したい」という気持ちを持たせることができるのです。
この本では「あそび」が月齢別になっていますが、これはあくまでも目安です。必ず月齢に当てはめて「あそび」をするということではありません。赤ちゃんには個人差があります。ご自身の赤ちゃんの発達に合った「あそび」を取り入れられることをおすすめします。たとえば、4カ月の赤ちゃんがその時期の「あそび」をいやがるようであれば、前の段階の「あそび」に戻りましょう。あるいは「あそび」に飽きている様子であれば、次の段階の「あそび」に進んでもよいでしょう。赤ちゃんが泣いたりぐずったりするときは、「あそび」をやめるのが賢明です。決して無理はなさらないでください。また、物が落ちてきたり倒れてきたりしないかどうか、ケガややけどをするものがないかどうかなど、赤ちゃんに危険がないよう十分に配慮してください。
なお、ここで紹介している「あそび」は、1960年代、米国イリノイ大学の教育研究プログラムの研究グループが約3年間の研究を重ねたうえで発表した、赤ちゃんの発達を促す「あそび」の研究成果を取り入れました。この研究プログラムのアドバイザーを務めたジェネヴィエーブ・ペインター博士著『Teach Your Baby』を筆者が訳し、『知能を高める育児プログラム』(一光社)として出版しています。
「子どもの好奇心を満たし、子どもと遊び、感情的にならずに穏やかな態度で接することのできるお母さんに育てられた子どもは、幼児期のみならず就学後も、感情と知性の両面でとても安定している」と、ハーバード大学の研究チームは発表しています。この本で紹介した「あそび」が、子どもの好奇心を満たす一助になり、お母さんの“ゆとり”につながれば幸いです。  (「はじめに」より)

■Part1〈新生児~1カ月〉赤ちゃんの五感を発達させる
おなかの中でも声は聞こえる/脳は五感の刺激を受けて発達する/目覚めているときちょっと遊びを/お母さんも気持ちをゆったり/遊びの目安と注意点
【感覚あそび・視覚あそび・聴覚あそび・その他のあそび】
〈Column〉赤ちゃんが泣いてもすぐに抱き上げない

■Part2〈2カ月~3カ月〉ご機嫌な赤ちゃんと楽しく遊ぶ
手や腕を使いはじめる/なぜ泣いているのかを見て対応/遊びの目安と注意点
【感覚あそび・視覚あそび・聴覚あそび・その他のあそび】

■Part3〈4カ月~5カ月〉赤ちゃんは動いて育つ
首がすわり、動きが活発に/好奇心と手の発達/遊びを日々の習慣に/遊びの目安と注意点
【感覚あそび・視覚あそび・聴覚あそび・模倣あそび・その他のあそび】

■Part4〈6カ月~8カ月〉一人あそびも楽しいよ
行動範囲が広くなる/好奇心・探求心を満たしてあげよう/人の区別ができるようになる/遊びの目安と注意点
【視覚あそび・聴覚あそび・感覚あそび・模倣あそび・その他のあそび】

■Part5〈9カ月~11カ月〉赤ちゃんを勇気づけよう
行動から言葉を学ぶ/動きもますます活発に/遊びの目安と注意点
【視覚あそび・聴覚あそび・感覚あそび・模倣と会話あそび・空間あそび・自己認識あそび・その他のあそび】

■Part6〈12カ月~14カ月〉家庭の中のルールを学ぶ
「ダメ」の連発は逆効果/穏やかな態度ではっきりと示す/正しい言葉で接しましょう/遊びの目安と注意点
【視覚あそび・聴覚あそび・嗅覚あそび・模倣あそび・自己認識あそび・言葉あそび・その他のあそび】

■Part7〈15カ月~20カ月〉好奇心の芽を摘まないで!
「自立」に向かって歩みはじめる/「個性」が見えはじめるとき/「離れる」「待つ」がポイント/遊びの目安と注意点
【運動あそび・ごっこあそび・クイズあそび・言葉あそび】

■Part8〈21カ月~29カ月〉おしゃべりは楽しい
“赤ちゃん言葉”はつかわない/責任感も芽生えます/遊びの目安と注意点
【手あそび・運動あそび・自己認識あそび・クイズあそび・言葉あそび】

■Part9〈30カ月~36カ月〉人と協力することを学ぶ
思い通りにならない体験も/カギを握る親の態度/尊敬をもって子どもと接しよう/遊びの目安と注意点
【運動あそび・言葉あそび・その他のあそび】