健康・美容
痛い変形性ひざ関節症がラクになる!
「ひざ関節液」よみがえり体操
変形性ひざ関節症は、骨と骨とのすき間が狭くなり、ひざの関節液が枯渇して痛みが起こります。本書の体操を行うことで骨と骨のすき間を広げ、関節液をよみがえらせることができます。
著者(肩書) | 酒井慎太郎《株式会社さかいクリニックグループ代表》 |
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主な著作 | 『痛い変形性股関節症がラクになる! 「関節液」よみがえり体操』(PHP研究所) |
編集等 | |
税込価格 | 1,430円 (本体価格:1,300円) |
対象 | 一般 |
頁数/仕様 | 128ページ / 縦:21cm 横:14.8cm |
初版 | 2022年5月 |
『目次』『見本ページ』をご覧になるにはAcrobatReaderが必要です。
予めご用意ください。
■手術をしないで関節液をよみがえらせる!
ひざ関節は人間にとって、とても重要な関節です。ところが私たちは、ひざが痛くなってからでないと、ふだんその重要性を意識することはあまりありません。
どれくらい重要なのかというと、ひざ関節は、自分の体重を支えながら「立つ」「歩く」という基本中の基本の動作を担っています。あたりまえですが、人間は「立って歩ける」からこそ、ふつうの生活を送れるのです。「ひざの健康が生活の質を保証している」といっても過言ではないでしょう。
日ごろ、あまり意識していなかったとしても、私たちはひざ痛に悩む中高年が非常に多いことを知っています。なにしろ日本人の5人に1人がひざにトラブルを抱えており、ほとんどの人の身近に「ひざが痛い人」がいるはずだからです。ある程度年齢を重ねると、ひざの健康の大切さは、多くの人が理解しています。
わかっていても、なお多くの人がひざを痛めてしまうのは、たとえば「変形性ひざ関節症」は長い年月をかけて少しずつ進行するため、初期の段階で十分に対応できていないことが多いからかもしれません。ましてや家事、子育て、仕事などで忙しい働き盛りには、少しくらい痛くてもガマンして頑張ってしまう側面もあるでしょう。
どちらかといえば、ひざのトラブルは女性に多い傾向があります。男性のほうが筋力があり、女性のほうが筋力が弱いから痛めやすい、という考え方もありますが、私は必ずしもそうではないと考えています。
たとえば若い女性には内股の人が多く、その状態では歩きにくいため、ひざから下がだんだん外側にねじれていく「内股O脚」が、ひざ痛の原因になっていることがあります。高齢女性の場合、ひざをまっすぐに伸ばすことがほとんどなく、曲がったまま生活しているため、ひざのお皿とつま先が外側を向いたO脚になり、これがひざ痛の原因になっていることもあります。いずれも女性は「O脚」からひざ痛につながるケースがたいへん多いといえるでしょう。
体重が重い人のほうがひざを痛めやすいともいわれます。体重が軽いほうがひざの負担が少ないのは間違いありませんが、体重が軽くてもひざ痛になっている人はたくさんいるので、体重だけで決まるわけではありません。それよりもむしろ、「背筋が伸びているかどうか」といった「姿勢」の問題のほうが大きいといえます。
年齢でいうと、若い人でもひざを痛めることがありますが、傾向としては55歳を超えると人数がぐんと多くなります。本文でも述べますが、たとえば「変形性ひざ関節症」は、長年の運動不足によって太ももの内側の筋肉が衰え、ひざの外側の筋肉にひっぱられてO脚が進むことで発症するケースが多いのです。
職業でいうと、常にひざを曲げている歌舞伎役者や日本舞踊などの先生にひざ痛の人が多く、クラシックバレエの先生にはあまり見られません。
怖いのは、ひざ痛が悪化してロコモティブシンドローム(運動器の障害のため要介護や寝たきりになるリスクの高い状態)になってしまうことです。ひざが痛い人は首も腰も痛めていることが多く、3人に1人はロコモになるといわれています。
「変形性ひざ関節症」で痛みが起こるプロセスを簡単にいうと、骨と骨とのすき間が狭くなり、ひざの潤滑油の役割を果たしている「関節液」が枯渇して、ひざ痛が起こります。私の治療方針は、まず保存療法(手術を行わない治療法)を徹底して行い、関節液をよみがえらせます。クリニックでたくさんの患者さんを治療してきた経験から、保存療法で大半のひざ痛は克服できることがわかったからです。
この本では、そのための体操をたくさん紹介していますので、ぜひトライしていただきたいと思います。あなたのひざ痛が改善することを心から祈っています。 (「はじめに」より)
【第1章】変形性ひざ関節症と変形性ひざ関節症もどき
■「ひざの関節液」がとても重要な理由
・大半の人がベストを尽くしていない!
・関節液が枯渇すると?
■「変形性ひざ関節症」とは?
・軟骨がすり減り、骨と骨とのすき間が狭くなる
・変形性ひざ関節症を発症する原因
■変形性ひざ関節症の「進行のプロセス」
・気づかないうちに悪化し、末期には歩行も困難に
■「変形性ひざ関節症もどき」とは?
・変形しても痛くない、変形していなくても痛い
・ひざを曲げ続けるとお皿付近が痛くなる
■「変形性ひざ関節症」と「もどき」との違い
・お皿の下の「脂肪のかたまり」が痛むこともある
・歩くときに体が左右に揺れる人は注意
・症状は似ているが、痛む場所が違う
■なぜ早めのケアが重要なのか
・悪化する前に、できるだけ早くケアを
・ひざ痛が治ればうれしいことがたくさん
■「関節包内矯正」とは?
・骨と骨の間を広げて関節液を呼び込む
・骨盤にある仙腸関節もひっかかりやすい
■セルフケアで「寝たきり」を回避!
・安静にしていても、よくなることはない
・65歳以上でもひざ痛を克服できる
■手術はデメリットも考えて慎重に
・手術をする前に、できることをすべてやる
■「ひざ関節液」よみがえり体操で改善した人
・セルフケアで痛みをなくせる
・実例(1)痛みが消えてヒアルロン酸注射をやめた【50代女性】
・実例(2)ひざの水を抜かなくて済むようになった【70代男性】
・実例(3)変形性ひざ関節症の痛みが改善【60代女性】
・実例(4)ひざを曲げるときの「ポキッ」という音が消えた【30代女性】
■「ひざ関節液」よみがえり体操の重要ポイント
・毎日1分3週間以上、無理せず「イタ気持ちいい」強さで
・体操で使用する道具類について
【第2章】ひざ関節そのものを改善する体操
■ひざ押し体操
・痛むひざを真上から押す
■ひざのテニスボールストレッチ
・ひざの裏にボールをはさんでひざを曲げる
■お皿まわし体操
・お皿を手で持って動かす
■アヒル座り体操
・アヒル座りのまま体を反らす
■靴ひも結び体操
・靴ひもを結ぶポーズから背伸びを行う
■腓腹筋ストレッチ
・階段で何かにつかまってふくらはぎを伸ばす
■お風呂で曲げ伸ばし体操
・浴槽の中でひざを曲げたり伸ばしたり
■クッションはさみ体操
・両ひざでクッションをはさんで立ち上がる
■タオル巻き就寝
・両脚をくるんで固定した状態で寝る
■タオルひっぱり体操
・ひざを伸ばし、タオルで足をひっぱる
■タオル縛り体操
・タオルで脛を縛って太ももの間を広げる
【第3章】ひざ関節を間接的に改善する体操
■太もも伸ばし体操
・大腿四頭筋を気持ちよく伸ばす
■ななめ45度プッシュ
・斜め後方に片脚を伸ばし、骨盤を斜め前に押す
■オットセイ体操
・うつ伏せの状態から上半身を大きく反らせる
■逆ひねり体操
・横向きに寝て、上半身と下半身を逆方向にひねる
■ネコ体操
・正座をして上体を前に倒す
■8の字体操
・手足を交差し、組んだ手で8の字を描く
■イメージ綱渡り
・ 綱渡りをしているつもりで歩く
■足裏テニスボールつぶし体操
・テニスボールを踏みつぶしてアーチをつくる
■腰のテニスボールストレッチ
・テニスボールを腰にあてがって仰向けに寝る
■背中のテニスボールストレッチ
・テニスボールを胸腰椎移行部にあてがって仰向けに寝る
■股関節テニスボール矯正
・股間にボールをセットし、脚をしばって股関節を広げる
【第4章】変形性ひざ関節症を改善する生活習慣
■ひざの負担が少ない「歩き方」
・ひざに負担をかけず、正しい姿勢で歩く
・正しい歩き方
■ひざの負担が少ない「座り方」
・正しい座り姿勢で腰痛を防ぎ、ひざへの負担を減らす
■ひざの負担が少ない「階段の昇り降り」
・階段は足裏を地面にべったりつけて昇り降りする
■あえて「正座」に挑戦し、可動域を維持
・1日10分間でも正座をしてみることが大事
■ひざの負担が少ない「靴」
・ひざが曲がったり、動きが制限されるものは避ける
■ひざの痛みを改善する「入浴」
・入浴およびカイロの活用で、なるべくひざを温める
■ひざの痛みを改善する「サポーター」
・なるべく外出時だけに活用し、依存しないように
■ひざの症状を悪化させる「スポーツ」
・跳んだり跳ねたりはNG、まずは歩くことから
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PHP研究所 通販普及課 075-681-8818