健康・美容
人は「口」から老化する
全身の老化を食い止める「口」を強化する5つの方法。実は9割の人が間違っているデンタルケアを正しく解説。若さと健康を手に入れるための「口腔ケア」を始めましょう。著者(肩書) | 照山裕子《歯科医・歯学博士》 |
---|---|
主な著作 | |
編集等 | |
税込価格 | 1,430円 (本体価格:1,300円) |
対象 | 一般 |
頁数/仕様 | 120ページ / 縦:21cm 横:14.8cm |
初版 | 2024年12月 |
『目次』『見本ページ』をご覧になるにはAcrobatReaderが必要です。
予めご用意ください。
◆「口」は健康のバロメーター
人は「口」から老化する――。
本書のタイトルを見て、「?」と思われたでしょうか。でも、本書を手に取ってくださったということは、ご自分の口に不具合を感じていたり、自信が持てなくなったりしているのでは?
老化というと、「足腰が弱ってきた」「もの忘れをするようになった」など、年齢とともに体や脳が衰えていくことだと考えられがちで、「口が老化する」と言われてもピンとこないかもしれません。
しかし、口も体の一部。当然ながら、加齢によって老化していきます。
女性の場合、口元の縦ジワや、口角からあごにかけて縦に伸びるシワ、いわゆる「マリオネットライン」を見つけ、「見た目の老化」を目の当たりにしてショックを受けるかもしれませんが、口の老化は決して見た目の問題だけではなく、全身の老化に深く関わっているのです。
「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」と平成元年にスタートした「8020(ハチマルニイマル)」運動は、ご存じのことでしょう。具体的な目標として、2022年度までに50%を達成することが掲げられましたが、それより5年以上早い2016年の時点で、50%を超えました。とくに高齢者の歯や口に対する関心が高まり、健康管理に気を配る人が増えたからだとされています。
しかし、全身の健康を考えると、歯の数が揃っているだけでは不十分なのです。
生きるために必要な栄養素は、口から入ってきます。それを消化吸収するためには、噛んで、飲み込まなければなりません。
たとえ歯の数が足りていても「噛む力」、そして食べたものを口の中でまとめ、飲み込む力がなければ、全身の健康は保てないのです。
私は、そのことを1人でも多くの方にお伝えしたく、本書『人は「口(くち)」から老化する』をまとめることにしました。
「人生100年時代」と言われるようになって久しいですが、100歳まで生きる、しかもいつまでも自分らしく、いきいきと生きるためにも「口の老化」を食い止めましょう。
それには、口に意識を向け、チェックをし、口を若々しく保つトレーニングが必要です。
生涯自分の足で歩けるようにと、1日に8000歩、1万歩、ウォーキングに励んだり、手足の筋肉の衰えが気になって、ジムに通ってトレーニングしたりしている人は、多いのではないでしょうか。
同じように、口のトレーニングを始めませんか?
いくつになっても若々しい人は、「噛む力」のある「元気な口」をしている。私は診療にあたる中、そのことを日々、実感しています。
そこで、本書では「口を鍛える方法」を紹介しています。誰でも気軽に、楽しく続けられるものを厳選しました。
実は、紹介する方法は、口を鍛えるだけでなく、顔のシワやたるみの予防・改善や小顔効果もあります。どんな美容法よりも確実に効く、と私は感じています。
本書が、みなさまがいつまでも健やかで若々しく、そして美しく過ごすための一助となれば、私としてはこれ以上の喜びはありません。 (「はじめに」より)
【第1章】すべての老化は「口」から始まる
●「口」は健康の要、老化が始まりやすい場所
・「口」は全身の健康に関わっている
・「口」もフレイルになる
●口が衰えると全身が衰える
・見逃せない、歯や口の“ささいな不調”
・3段階で進む「口の老化」
1、口が乾く、滑舌が悪くなる、歯ぐきの腫れ、歯周病
2、飲み込めない、むせる、軟らかいものばかり食べる
3、食欲がなくなる、体力が落ちる
《コラム1》噛む力が衰えると顔の骨密度が下がる!?
【第2章】「4つの力」が低下して口の老化が進む
●「口」の衰えが始まる理由
・年齢とともに低下する口の「4つの力」
・口腔機能を調べてみよう
●口の力1:噛む力(咀嚼)
・歯があっても筋肉が衰えると低下する
・「噛む力」の低下は口呼吸を招く
●口の力2:舌の力(舌圧)
・食べ物を飲み込むために必須の力
・いくつになっても鍛えられる
●口の力3:唾液量
・年齢を重ねるごとに量が減っていく
・唾液は「天然のシャワー」
●口の力4:飲み込む力(嚥下)
・不足するとむせやすく、誤嚥を招く
・若い時の量やスピードで飲み込まない
●セルフケアで口の「4つの力」をキープする
・自分でできることをコツコツと
●歯科医院を大いに活用しよう
《コラム2》若い人の「口」も老化している!?
【第3章】「口」の老化を食い止めるスゴイ方法5
●何歳からでも遅くない! 口の「4つの力」をアップする方法
・まずは1つからでも始めよう
すべての力をよみがえらせる(1)「毒出しうがい」
お口をチェック(2)「いーあー」ストレッチ
「舌圧」の低下を予防(3)「パタカ」
唾液の量を確保(4)唾液腺マッサージ
飲み込む力を高める(5)ごっくんトレーニング
●チェックしよう(1)舌と歯は正しい位置にある?
●チェックしよう(2)口内の粘膜を気にしよう
《コラム3》気づきにくい口腔がんセルフチェックで早期発見を
【第4章】9割の人が間違っている口腔ケア
●あなたの歯磨き間違っているかもしれません
・1日最低2回、ていねいに磨く
・正しい歯磨きは「音がしない」
・ゴシゴシ磨きは百害あって一利なし
・「1回5分」は長い? 短い?
・歯ブラシだけでは不十分
・家族全員同じ歯磨き剤でOK?
●「正しい歯磨き」とは
・自分に合った歯ブラシを選ぼう
・歯磨きは「一筆書き」で
・フロスや歯間ブラシで「磨き残し」をフォロー
・歯ブラシ2本使いで磨き残しをなくす
《コラム4》歯磨きは「食後すぐ」にしてもいい?
【第5章】「口」が若返れば全身が若くなる
●噛む力がアップする食事が健康長寿を支えてくれる
・きちんと噛むことで、食事がよりおいしくなる
・歯を守る食事WHOのルール
●噛みごたえのある食材で「噛む力」をキープ
・軟らかいものばかり食べていると……
・いつもの食事に「ひと噛み」をプラス
●酢やかんきつ類のジュースは「酸蝕歯」に注意!
・飲んだら口をゆすぐ習慣を
《コラム5》ペットも「口」が命?
【第6章】歯科クリニックを味方につけよう
●歯科医と上手につき合う方法
・歯科医の賢い選び方
・相性も大切
・「受け身」ではなく主体的に
●保険診療と自由診療
・保険診療
●人生100年時代QOLを考えて選択を
・虫歯のつめもの、かぶせもの
・義歯、ブリッジ、インプラント……どれがいい?
・毎日のケアがとても重要
お電話でのご注文、お問合せも承ります。
PHP研究所 通販普及課 075-681-8818