人名事典

>> 検索トップへ

カール・セーガン

 一九三四年ニューヨーク生れ。シカゴ大学大学院卒。ハーバード大助教授を経て天体物理学者。

 地球は宇宙飛行士から見ると「暗く青白い点」にすぎない。二十億年前私たちの先祖は微生物、一億年前にはネズミのようなもの、一千万年前は樹上生活する猿、百万年前はどうにか火を手なずけた原人だった。進化の道筋はいま、さらに加速されようとしている。セーガン博士の科学的想像力は、時間、空間を自由に飛び越えることができる。博士とともにわれわれは数十億年前に遡り、宇宙空間のはるかかなたに到達できる。最新の著書『悪魔の住む世界』(96年)ではオカルト、占星術、祈祷治療、手相など非科学的思想、信仰が流行していることに着目、社会変化のスピードについていけなくなった人々が批判力を失い、似非科学の虜になっていると警告。懐疑の精神の重要性を強調している。

 邦訳書に『COSMOS』(朝日新聞社、80年)、『はるかな記憶』(朝日新聞社、93年)など。

(データ作成:1998年)