人名事典

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フランシス・フクヤマ

 一九五二年米国シカゴ生れ。コーネル大学卒。ハーバード大学で博士号取得後、米国務省入省。ランド研究所に転出後、国務省政策企画局次長、ランド研究所に上級研究員で復帰。

 『ナショナル・インタレスト』誌上に発表した論文「歴史の終わり」で、共産主義の敗退を証明、西側の自由民主主義を人類の究極の思想と断じ、世界的な反響を呼び、保守派の戦略理論家として脚光を浴びた。経済の成功の秘訣を「家族や血族の枠組みを超えた社会組織をいかに信頼するか」と分析。アジア型経済モデルを「日本と中国を一緒に考えるのは無理」と否定。安全保障でも当面の不安定要因を中国とみて日米安保強化を主張する一方、小沢一郎・新進党党首の「普通の国」論に賛意を示す論調を展開。

 著書に『歴史の終わり上・下』(三笠書房、92年)などがある。

(データ作成:1997年)