人名事典

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下斗米伸夫

(しもとまい・のぶお)
 一九四八年北海道生れ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。モスクワ留学、成蹊大学教授を経て、法政大学教授(法学部教授)。

 現代ロシア政治学者。九五年十二月のロシア下院議員選挙では自ら出口調査を行うなど、草の根レベルの意識を踏まえながら、権力構図を俯瞰的にとらえる手法に定評がある。『外交フォーラム』(95年8月号)の対談では、「旧ソ連的なネットワーク」が「市場経済の移行の困難さと自分たちの地位の低下」によって「再生」されたと指摘して、ロシア大国主義の復活に警鐘をならした。ロシアの「東方的要素」の強まりに着目、極東、シベリアなどの地方主義との関連を注視している。

 著書『独立国家共同体への道』(時事通信社、92年)、『ゴルバチョフの時代』(岩波書店、88年)、『ソ連現代政治』(東京大学出版会、87年)。

(データ作成:1997年)