人名事典

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亀井正夫

(かめい・まさお)
 一九一六年和歌山県生れ。東京帝国大学法学部卒。住友本社から、住友電気工業に転じ、社長、会長を経て相談役。

 一九八三年、国鉄再建監理委員会委員長として、分割・民営化を実現した。最近では、政治改革推進協議会(民間政治臨調)会長として、小選挙区制導入に大きな影響力を発揮した。「健全な議会制民主主義には権力腐敗を防ぐ政権交代が必要だ。その条件を整備するには、小選挙区制が良い。カネが掛かるのは当然で、収支を透明にし公費助成も加える。政治改革は国民が立ち上がり、世論の力で改革し追い込む」(『週刊東洋経済』92年11月28日号)ことに一応成功したのだが、細川内閣から羽田、村山、橋本内閣と選挙を経ずに政権が代り、国民の政治不信は増すばかりである。病膏肓に入ったら手遅れになると憂いているが、財界のご意見番に、もう一肌脱いでもらうのでは、政治家も情けない。

(データ作成:1997年)