人名事典

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入江 昭

(いりえ・あきら)
 一九三四年東京都生れ。ハーバード大学卒。同大学院歴史学修了。同大講師、シカゴ大学教授などを経てハーバード大学教授(歴史学部教授)。八八年米国歴史学会会長に就任するなど、国際的な学会活動をリードしている。

 日米同盟について『朝日新聞』(96年6月25日)紙上で、「軍事面が強調されるなら、反対せざるをえない」と発言。「中国を潜在的脅威と考え、それに日米が備えるバランス・オブ・パワーの考え方は危険。地域的な軍拡を呼び起こすことになる」と批判した。有事での軍事的貢献も「間違っている」として、早急に多国間の枠組みをつくることを促す。米中関係の歴史的変遷に詳しい入江氏だけに、あるいは深い洞察があるのかもしれない。

 著書『日米関係五十年』(岩波書店、91年)、『新・日本の外交』(中央公論社、91年)、『20世紀の戦争と平和』(東京大学出版会、86年)。

(データ作成:1997年)