人名事典

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大槻義彦

(おおつき・よしひこ)
 一九三六年宮城県生まれ。東京大学大学院物理コース修了。専攻は放射線物性。

 プラズマの研究家として知られ、人魂をプラズマで作る実験に成功、「火の玉博士」と呼ばれる。一般読者には、『超常現象を科学する』や『超能力・霊能力解明マニュアル』などを執筆するとともに、テレビに出演して超自然現象や超能力を徹底的に批判する「超常現象狩り」の学者として有名。

 もちろん、専門の分野でも啓蒙的な本を多く書いており、『放射線の話』や『第5の力』(いずれもNHK出版)などはそのほんの一部。とくに後者は、これまで物理学で知られている重力・電気力・原子間の力・原子核内の力の四つ以外にも「第5の力」があるという説をめぐっての検証であり、氏の関心の在り方や評価の方法が示されていて興味深い。

 近著に日本の「昔ばなし」を題材に縦横無尽に「不思議な話」を論じた『おとぎ話を科学する』(PHPビジネス・ライブラリー)がある。

(データ作成:1999年)